驕れる者久しからず [人生]
凡そ物満つれば則ち覆るは、天道なり。
満を持するの工夫を忘るること勿れ。
満を持すとは、其の分を守るを謂い、
分を守るとは、身の出処と己れの才徳とを斥(さ)すなり。
「言志耋録」第一四九条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P230
何事も一杯になると覆ることは自然の成り行きである。
どうすれば、満ちた状態を持続できるかの工夫を忘れてはならない。
満ちた状態を持続するとは、自分の本分を守るということであり、
本分を守るとは自分の身の振り方と才能と徳を考えて、分を超えないようにすることである。
花は半開を看、酒は微酔に飲む。
この中に大いに佳趣あり。
若し爛漫もうとうに至らば、便( すなわ)ち悪境を成す。
盈満( えいまん)を履( ふく)む者は、宜しくこれを思うべし。
洪自誠
守屋 洋 (著), 守屋淳 (著)
菜根譚の名言 ベスト100
PHP研究所 (2007/7/14)
P81
私の同僚は、あらゆるビジネス戦略は最後には失敗する運命にある、とよく言う。笑うなかれ、実際、そのとおりなのだ。
ビジネスの世界では、いかなる戦略であれ、永遠を期待することはできない。
ある程度長期にわたって、持続可能な競争優位をもたらしてくれればいいほうだ。
ヤンミ・ムン (著), 北川 知子 (翻訳)
ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業
ダイヤモンド社 (2010/8/27)
P115
宮古への支援物資を届ける船に乗り込んできた水産学部の教授は、帰路、以下のようなメールを送ってくれた。
「日本海周りで帰途につきます。二三日に帰還予定。津軽海峡から見える朝日がなんとも美しく、これが地震と津波をもたらした同じ惑星の仕業なのだろうかと虚しさを感じます。
”地球環境との共生”という言葉さえ人間の驕りのように感じています」
医療支援はどう始まったか──岩手県からの報告
山本太郎 (長崎大学熱帯医学研究所)
世界 2011年 05月号
岩波書店; 月刊版 (2011/4/8)
P217
人の体は、そんなに丈夫でない。環境に左右されるし、じぶんの欲望によっても体は傷つく。
生まれつきほかの人たちより強い人がいたとしても、その人が養生のすべてを知らなければ、生まれつき体の弱い人よりも長生きはできないであろう。
長生きで健康でいるためには、少し臆病なくらいがいいのかもしれない。
養生訓 現代文
貝原 益軒 (著) , 森下 雅之 (翻訳)
原書房 (2002/05)
コメント 0