知行合一 [倫理]
無能の知は、是れ瞑想にして、
無知の能はは是れ妄動なり。
学者宜しく仮景を認めて、
以て真景と倣( な)すこと勿( なか)るべし。
「 言志耋録」第一一条
佐藤 一斎 著
岬龍 一郎 編訳
現代語抄訳 言志四録
PHP研究所(2005/5/26)
P192
実行することがなく、ただ知っているだけなら空想である。
知恵なくして行うのは妄動である。
学問をする者は心眼を開き、
偽物の姿をみて、これを本当のものと思ってはいけない。
三六 ~前略
ただ聖人・賢人の言葉や行いを知識としてのみ知ったところで、何の役に立つだろうか。
私は、今日人が話しているのを聞いて思うのだが、いかにもっともなことを論じても、実践できるように心を働かさず、ただ、口先の議論であるならば、少しも響かない。
~中略~
むなしく知識として読むことは、例えば人が剣術をするのを傍観しているのと同じで、少しも身につかない。
身につかなければ、万が一立ち合いなさいと言われたら、逃げるよりほかに手はないだろう。
西郷隆盛「南洲翁遺訓」―ビキナーズ日本の思想
西郷 隆盛 (著), 猪飼 隆明 (翻訳)
角川学芸出版 (2007/04)
P151
西郷隆盛「南洲翁遺訓」―ビキナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2007/04/01
- メディア: 文庫
学術においても実際は人は何も知ることはできない。常に実践が必要である。
(「格言と反省」から)
ゲーテ格言集
ゲーテ (著), 高橋 健二 (翻訳)
新潮社; 改版 (1952/6/27)
P50
「人生でいちばん大事なことは、結局、知識ではなく行動だ」
生物学者 トマス・ハクスリー
ハーバードの人生を変える授業
タル・ベン・シャハー(著), 成瀬 まゆみ (翻訳)
大和書房 (2015/1/10)
P238
二一 もしある人が私の考えや行動がまちがっているということを証明し納得させてくれることができるならば、私はよろこんでそれらを正そう。
なぜなら私は真理を求めるのであって、真理によって損害を受けた人間のあったためしはない。
これに反し自己の誤謬と無知の中に留まる者こそ損害を蒙るのである。
マルクス・アウレーリウス 自省録
マルクス・アウレーリウス (著), 神谷 美恵子 (翻訳)
岩波書店 (1991/12/5)
P101
コメント 0