官に在って公務を司るも私に居て業を営むも、その難易なるの理なし [日本(人)]
もし官の事務易くしてその利益私の営業よりも多きことあらば、則ちその利益は働きの実に過ぎたるものと言うべし。
実に過ぐるの利を貪るは君子のなさざるところなり。
無芸無能、僥倖(ぎょうこう)に由って官途に就き、みだりに給料を貪って奢侈(しゃし)の資となし、戯れに天下のことを談ずる者は我輩の友に非ず。
福沢 諭吉 (著)
学問のすすめ
岩波書店; 改版版 (1978/01)
P52 学問のすゝめ 三編 附録
僥倖(ぎょうこう)⇒ めぐまれる【恵まれる】
奢侈(しゃし)⇒[名・形動]度を過ぎてぜいたくなこと。身分不相応に金を費やすこと。また、そのさま。「―に流れる」「―な生活」
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