プライベートブランド(PB)のからくり [社会]
「うちの場合、使う豆は指定されるし、赤字は多いし、正直言ってPBにうまみはない。でも断ると、売り場の棚から、うちの本来の商品が外されるかもしれんでしょ。実際、断ってつぶれた豆腐屋もいるしね・・・」
大手でも、中堅でも、メーカーは「棚」の獲得競争にしのぎを削っている。
~中略~
「商品の中身も売り方も、売る側主導でしょ。もし、PBの話に乗って、「売れなかったから」「もっと安くできないから」と契約を急に打ち切られたら終りですから」
雇用不安が増す中、”生活応援”と宣伝されるPBの価格破壊。ただ、激化する安売り競争が行き着く先はどこなのか。目先の安さと引き換えに、日本の「自給力」を支える生産者が失われている現実に、どれだけの人が気づいているだろうか。
食卓の向こう側〈第12部〉価格の向こう側
西日本新聞社 (2009/09)
P24
長期企画「食卓の向こう側」第12部として、身近な食べ物の価格から生産現場の実態を報告した前半(08年12月16-25日)、「私たちの生活防衛術」と題した後半(09年二月17日~25日)
食卓の向こう側〈第12部〉価格の向こう側 (西日本新聞ブックレット)
- 作者: 西日本新聞社「食くらし」取材班
- 出版社/メーカー: 西日本新聞社
- 発売日: 2020/07/01
- メディア: 単行本
タグ:食
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