So-net無料ブログ作成

みんな横並びの弊害 [日本(人)]

森 毅
  先ほどの養老さんのお話で、自然選択説の論理がありましたが、まったく同感です。
戦後、僕らが貧乏していても、その中でも目先が利いてけっこう羽振りのいい人というのはいたものです。そんなところからホンダなどが出てきたりしているのですから、本当に才覚だとしか言いようがありません。
 それでも当時は、「あれはうまいことしているな」と羨みこそすれ、「みんなが苦労してるのに、あいつだけいい目を見て」という妬みはあまりなかったように思います。

 ところが今は逆でしょう。この頃は不況で、銀行も全部横並びの状態です。それはかえって不自然な状況なのではないか、という思いが僕にはあります。
その原因の一つに、僻みが増えているような気がしてなりません。「みんなが困っているのに、あいつらだけうまいことしている」という僻みです。

~中略~
いまの時代は妬みや僻みが原因となって、少数派をつぶしているような気がします。そういう僻みや妬みはここらで終りにしたほうがいいのではないでしょうか。
僕らは新たな時代を築く「はみ出し者」を育てないといけないのですから。 

森 毅 (著), 養老 孟司 (著)
寄り道して考える
PHP研究所 (1996/11)
P95

-b0535.jpg

寄り道して考える

 (住人注:陸奥宗光は)
「この種の妄説(住人注:共産主義)は、公平、平等などという人類第二の性を、人類第一の性とした誤謬から発したものである。
公平、平等・・・の目的は、そもそも人類の幸福を増進し、快楽を最大限にするためである。
もし、これ(住人注:共産主義)を強制して、かえって人類の幸福を損ない、快楽を制限するようならば、本来の効果を期待できない」
と、「平等」が独り歩きして人民の幸福を破壊してしまった共産主義の問題点をみごとに指摘しています。

岡崎 久彦 (著)
教養のすすめ
青春出版社 (2005/6/22)
P150

教養のすすめ

教養のすすめ
価格:1,470円(税込、送料別)

 平等という概念語を好んで使う人は、二つの欲望のどちらかを隠し持っている。
 一つは、他の人々を自分のレベルまで引き下げようという欲望だ。もう一つは、自分と他の人々を高いレベルまで引き上げようという欲望だ。
「人間的な、あまりに人間的な」

超訳 ニーチェの言葉
白取 春彦 (翻訳)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010/1/12)
059


あらゆる人との対人関係の中で横の関係でいられるとすれば自分をよく見せようという努力をしなくてよいことになるでしょう。
横の関係であれば、自分が優れていることを誇示することでよく思われようと背伸びをすることは必要でなくなります。なにかを証明しないといけないと感じるときは、いつでも行きすぎる傾向がある、とアドラーはいっています(「子どもの教育」一九二頁)。
横の関係であれば、自分が優れていることを誇示することで、よく思われようと背伸びをすることは必要でなくなります。

アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために
岸見 一郎 (著)
KKベストセラーズ (1999/09)
P99 




 日本は基本的に[みんないっしょ」の文化で、抜け駆けが許されない社会です。「能ある鷹は爪隠す」という行動がよしとされ、能力主義より努力と根性主義です。それは、能力差を認めたがらないので、結果の差を努力と根性の差に求めたくなるからです。
しかし、社会秩序のためには、リーダーが必要です。リーダーとフォロアーとの差をつける指標に、能力よりも年齢が使われます。努力と根性から得られたと思われる、円熟した人格が尊ばれます。これが重なったのが、いわゆる「年功序列」です。
 年齢による順序、つまり長幼の序によって成員の順位が決まりますが、不思議なことにこうなると、順序の上の人が話すようになりがちです。ですから、上司(年齢の上のもの)は話すばかりで聞くのが下手になります。
能力で選ばれたリーダーでないだけに、聞くのが下手な上司には、部下が心からついていくことができなくなります。

プロカウンセラーの聞く技術
東山 紘久 (著)
創元社 (2000/09)
P106


P207
全員入学の際は知能に応じて進学振り分けをきちんと行わないかぎり、日本の高等教育は破綻します。いま日本の多くの大学はすでに破綻しかかっている。
機会の平等は結構です。しかしそれは競争という切磋琢磨の場を提供するための出発点の横並びであるべきで、到達点であるべきではない。
 しかし日本人は国内的には結果の平等を求めたがる。出る杭を叩こうとする。そんな正義面(せいぎずら)が罷(まか)り通る知的雰囲気は健全ではない。私はそんな空気は読みたくありません。
皆さん、お子さんやお孫さんの運動会を参観して、競争で一番やビリが出て子供が傷つかないようにと配慮しているのを本当にいいこととお考えですか。
 国内的に平等を理想に掲げていると、国際的に競争力の低下した見劣りする国になる。これでは日本は停滞する。 

P243
今のような戦後の文部省の悪平等主義の教育方針を惰性的に踏襲していると、どんぐりの背比べの嫉妬社会になってしまいます。
大学教授会で学内官僚の発言を聞いていると、その焼餅やきの性質が実によくわかる。

日本人に生まれて、まあよかった
平川 祐弘 (著)
新潮社 (2014/5/16)




nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント