あるべき教育の姿 [教育]
彼女(住人注;リゴベルタ・メンチューさん、先住民の人権を確立するための闘いによって、ノーベル平和賞受賞)に今日あるべき教育の姿について尋ねた。
「あたらしいカタチの教育体系が必要です。祖父母、両親、兄弟姉妹、共同体から受ける教育は現在の学校教育とは非常に異なっていますが逆に非常に奥が深いものです。
学校教育を受けるとそれがすべてだと思い込んでしまいます。周囲から受ける教育を信じなくなり、教科書に出ていることだけを信じるようになります。だけど、一つの価値観だけで教育されると、人間は画一化、機械化していくように思えます」
関野 吉晴 (著)
グレートジャーニー―地球を這う〈1〉南米~アラスカ篇
筑摩書房 (2003/03)
P142
グレートジャーニー―地球を這う〈1〉南米~アラスカ篇 (ちくま新書)
- 作者: 関野 吉晴
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2021/08/11
- メディア: 新書
P168
狩猟民や放牧民の村に滞在していると、肉にありつけることが多い。そのときには必ず動物を解体しなければならない。
小さな子供たちも臆することなく、その様子を見学したり手伝ったりしている。この積み重ねによって自分たちが他の生命を食べなければいきていけないということを学習している。
そして彼らは動物の骨や皮、すべてを無駄なく使い、食べられる部分はすべて食べ切り、さらに食べる時にはその生命に感謝をしている。
自分たちの食べ物がどこから来て、自分たちが生き延びるために何をどう食べているのか、食べるとはどういうことなのか、彼らは小さい時から知っているのだ。
グレートジャーニー―地球を這う〈1〉南米~アラスカ篇 (ちくま新書)
- 作者: 関野 吉晴
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2021/08/11
- メディア: 新書
タグ:関野 吉晴
コメント 0