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なぜコーランが絶対か [宗教]

 彼がいかに自らを「単なる人」と規定しようと、周囲はそう思わず、ある者は彼を不死と考えていたらしい。従ってその普通の人間同様死は、メディナの人びとには大いなるショックであった。アーイシャの父で最初の帰依者の一人であるアブー・バクルが大声でコーランの一節を読み、人々をしずめた。
「マホメットは使徒にすぎない。彼以前にも使徒はいた。使徒が死ぬか殺されるかしたとき、お前たちは、それに背を向け去る(ような者たち)なのか」と。
 以後彼のかわりにコーランが絶対となった。
 同時に有名な「ラ・イラーハ・イッラ・アルラー、ムハンマド・ラスール・アルラー」(アラーのほかに神なし、マホメットはアラーの使徒)という美しい韻文が信仰告白となった。

イザヤ ベンダサン (著), 山本 七平 (著)
中学生でもわかるアラブ史教科書―日本人のための中東世界入門
祥伝社 (2007/07)
P64


中学生でもわかるアラブ史教科書―日本人のための中東世界入門 (ノンセレクト)

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  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2007/07/01
  • メディア: 単行本

 

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斎藤 で、「クルアーン(住人注;コーラン)」って、ひとつは商売のロジックで書いてあるらしいんですよ。だからその当時の商売人であったメッカの人びとに受け入れられやすかったんじゃないか、と思いますけどね。

佐々木「これこれを守ると、それは得だ」とか「儲かる」とか、そういう言い方になっていますね。

ひとつにはイスラムというひとつの社会のメンバーに入ることによって、商売的にもさまざまな利点があるとか、現実世界の中でそういうさまざまな利益を共有するシステムを作ったのも、大きな理由かもしれない。

生物学者と仏教学者 七つの対論

斎藤 成也 (著), 佐々木 閑 (著)

ェッジ (2009/11)

P322




生物学者と仏教学者 七つの対論 (ウェッジ選書)

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  • 出版社/メーカー: ウェッジ
  • 発売日: 2009/11/01
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