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ペット [家族]

  チャピという男(住人注;ベネズエラの熱帯雨林にすむヤノマミ)に尋ねた。
「私が次に来る時、いちばん持ってきて欲しいものは何?」
刃物やアルミ鍋と答えると思っていた。ところが「犬がいいなあ」と思いがけない答えが返ってきた。
 犬は彼らのペットだ。犬以外にバク、サル、インコ、ペッカリーなどもペットとしてかわいがる。
~中略~
男たちはハンターでもある。弓を引く姿は実にりりしい。
狩猟をしてもペットになった動物には特別な感情を持つ。死んでも決して食べない。インコが死んだ時、一家で三日間泣き続けていた。
 犬は狩りの役に立たない。連れて行っても獲物を追いかけるけれど、自分で食べてしまうのだ。ペルディスというウズラに似た野鳥をペロリと食べ、口の周りを血だらけにした犬を見たことがある。飼い主のあぜんとした顔が忘れられない。
 それでも彼らは犬を大切にしている。

関野 吉晴 (著)
グレートジャーニー―地球を這う〈1〉南米~アラスカ篇
筑摩書房 (2003/03)
P110

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グレートジャーニー(1(南米~アラスカ篇))


この国では昔から、猫の飯は残飯に鰹節(かつおぶし)をかけたものと決まっていて、犬の飯は魚の骨やら肉片、野菜の煮物にそれらの煮汁か味噌汁の残りを残飯にかけた「汁飯」と決っていた。
「猫飯」は汁がないから、猫の食べ方は静かである。犬はピチャピチャと音を立ててまず汁を平らげ、それからおもむろに中身にとりかかる。そのピチャピチャに犬のいそいそした気持が滲み出ていて可愛かった。
 だが今はドッグフードなるコロコロが犬の常食になった。毎日毎日、来る日も来る日も何年も、同じコロコロを食べてよく飽きないものだと思う。
何かしらヘンだ。不気味だ。もうピチャピチャに始まる食事ではなく、初めから終わりまでカリカリ、カリカリだ。
だが、「それでいいのです。ドッグフードなら栄養も考えられているし、第一、糞が臭わないのがいい」と皆がいう。そうかもしれない。そうかもしれないが、そうでなければいけない、ということもないだろう。

九十歳。何がめでたい
佐藤 愛子 (著)
小学館 (2016/8/1)
P115



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