己を愛しいと知る者は他を害してはならぬ [倫理]
「いつもお話をうかがっておりますと、自分より他人を愛せとおっしゃっておられます。それなのに、なぜ、自分が最高にいとおしいということが、正しいのでしょうか?」
すると釈尊は、こうお答えになったのです。
「人は己より愛おしいものを見出すことはできぬように、他もまた己が、こよなく愛しい。己を愛しいと知る者は他を害してはならぬ」
この話は、「相応部経典」三巻の八「末利」という巻に出てきます。
松原 泰道 (著)
人生百年を生ききる
PHP研究所 (2004/08)
P24
私はかって「自分」よりも愛しいものを探して世界中を求め回ったけれども、「自分」より愛しいものはどこにも見つからなかった。 それは他者にとっても同じこと。 ~中略~ ゆえに自分を愛しいと思うなら、他の生き物を傷つけないように。 小部経典「自説(ウダーナ)」
超訳 ブッダの言葉
小池 龍之介 (著)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2011/2/20)
一六〇
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