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マグレ当たりにて儲けし金は、他人の金を預かつたと同じことなり [人生]

一、時間は金、忘れてはならぬ。


二、顔をよくするより金を儲けよ、金儲かり家富まば自然と顔もよくなる。


三、何処までも銭のない顔をせよ、銭のある顔をせば贅費多し、仮令( たとえ)銭なき顔をして人に笑はるゝことあるも、後日には誉められる。


四、派手にすべからず出来るだけ質素にせよ、衣服は垢の付かぬ木綿服にて充分なり。


五、身代を減らさぬ考をするには平素交際する人を選べ。


六、一銭の金も骨折って儲けよ、楽して儲けた金は落し易し。


七、無益の道具類を買ふな、買へば他人に見せたくなり、自然と自分の職業を怠り、時間を費す可し、慎まざる可からず。


八、身代を減らす者は大抵、口先はよくて尻結びの無い、先の見込の付かぬ者なり。


九、弘く人に会して多く知恵を得よ。


十、馬鹿になれば悧口、悧口になれば又た馬鹿、馬鹿になって物事を尋ね、馬鹿になって商売せよ。


十一、出来るだけ人の下風にたちで、頭を下げる者は必ず勝を占む。


十二、人と商売上の話をなすも己れの見込みとする、所謂「キゝメ」一つは決して人に洩らす可からず。


十三、二年先の見留を付くべし、マグレ当たりにて儲けし金は、他人の金を預かつたと同じことなり。


十四、商取引をなすには先方の掛引を見分けるが肝腎なり、之が出来ぬものは商売をするな。


十五、身代を大きくしたいならば、丁稚下女の為る事まで気を付けて差図せよ、小さい事に目を付けぬ者は到底大事は出来ぬ。

-1ab43.jpg室生寺のシャクナゲ
  全五十数カ条

     諸戸清六

     山本 眞功 (監修)

     商家の家訓―商いの知恵と掟

      青春出版社 (2005/12)

      P106


商家の家訓―商いの知恵と掟 (青春新書インテリジェンス)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 青春出版社
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: 新書



 金慾の人を過つこと色慾よりも甚(はなはだ)し。
されば黄金は道を以て得べし、不道をもつて得べからず。

鈴木 牧之 (著), 岡田 武松
北越雪譜
岩波書店; 改版 (1978/03)
P40

北越雪譜 (岩波文庫 黄 226-1)

北越雪譜 (岩波文庫 黄 226-1)

  • 作者: 鈴木 牧之
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1978/03
  • メディア: 文庫



夫(それ)財宝は天下の生民(せいみん)を養わんために、天地の生じたもうものなれば、かりそめにも貪(むさぼ)り私(わたくし)すべきものにあらず。
廉(れんなる時はきたなき貪心(とんしん)なし。貪(むさぼ)る心なければ、財宝を己(おのれ)一人の使用にせんとの欲心なし。
欲心なければ、たくわえるも施すも皆(みな)道理にしたがい、おのれをも利し人をもすくう公用(こうよう)となって、万物一体の心眜(くら)からず。
(巻之六 廉貧報)

 承応三年(1654)、ひでりと秋の大洪水によって、備前岡山藩は甚大な災害にみまわれた。藩主光政は、これは「余(よ)の政事が不善」であったために、天がいましめたのであるから、ひとりの餓死者もだしてはならない、と命じて災害復興の陣頭指揮をとった。
まずは、藩の米蔵をひらき、一粒のこらず領内の罹災民にあてた。それでも足りないので、大阪の米蔵からも調達した。
いうまでもなく、当時の米は、幕府や藩に納める年貢(税金)であり、小判などの貨幣と同等の価値があった。財宝ともいうべき米は、まさしく天が生み地が育てたものであるがゆえに、それを自分の所有物としてはなならないと藤樹はいう。
飢饉にひんしている領民が目の前で苦しんでいるのに、いろいろの理由をたてに藩の米をだし惜しみするような藩主であったならば、どういう結果をまねくか。
歴史は、己ひとりの財宝という「欲心」におおわれた藩主のほうが結構多かったのではなかろうか。

中江藤樹 人生百訓
中江 彰 (著)
致知出版社 (2007/6/1)
P92


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