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仏神は尊し。仏神は頼まず [処世]

  もうひとつわたくしのいいたいのは、宮本武蔵の生き方や剣法論にあらわれている徹底した合理的な態度についてである。
 たとえば彼のやりかたは、これは自分の技では勝てないと思う相手とは、闘わないようにしているところがありありと認められる。
~中略~

 このようにしたら、あるいはしなかったら、あとでどんなことをいわれるかわからないーだからやってしまう、あるいはやらずにしまうー。
 すべてこれは、世間に対する甘えからきているところだ。本当に自分を大切にしているところからくるものでもなく、といって世間を尊重しているわけでもないのだ。
これくらいのところで折り合っておけば世間も悪いようにはしてくれないだろうと甘えているのであり、甘えていることによって実は世間を軽視しているにすぎない。

世間のちからは、いくら尊重してもしすぎることはない。しかし尊重するのと甘えるのとはまったく別のことだということを、武蔵は「世間」を「仏神」におきかえ、次のようにいいのこしている。
「仏神は尊し。仏神は頼まず」
(独行道」十九条のうち第十八)

奈良本 辰也 (著)
宮本武蔵 五輪書入門
学習研究社 (2002/11)
P253

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  ストレスにおびやかされて心に落ちつきがなくなると、人は神様を信じてそれに依存しようとする。
~中略~
 こういった「スピリチュアルな」ものに依存したり「スピリチュアルな」人に洗脳されたりすることで、現実から目をそらし、束の間の安心を得ようとする。
 けれどもそれらは、安心できる拠りどころではない。
 君がこれらに依存しても自由を奪われて洗脳されるだけで、ストレスを生み出す心の仕組みは変わらないのだから。
 法句経188、189

超訳 ブッダの言葉
小池 龍之介 (著)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2011/2/20)
一四九  


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