ホスタイル・ブランド [社会]
「ホスタイル・ブランド」は、消費者に媚びず、その気がないふりをする。歓迎のじゅうたんを敷き詰める代わりに、挑戦状を叩きつける。まるでマーケティングの教科書を片っ端から否定しているかのようだ。
ホスタイル・ブランドは古典的な意味でのマーケティングを実行することなく、「アンチ・マーケット」の姿勢を貫いている。
たとえば、製品の欠点を率直に語る。製品が容易に顧客の手に入らないようにする、顧客を魅了するのと同じくらい嫌悪感をも抱かせるようなメッセージを提供し、心地良いプロモーションを拒否する。
どの手法を採るにせよ、消費に対する障壁を築き、そのブランドにかかわる意志の強さを試す。消費そのものが私たちの忠誠心を露骨に表し、壁を超えられない他の消費者との間に大きなへだたりを生じさせる。
~中略~
マーケターは自社製品について口当たりのいいことを言うように訓練されている。
市場調査で消費者が製品の欠点に不安を感じているのが明らかになれば、それを確実に払拭するか、他の長所に目を向けさせようとする。
その意味では、ミニクーパーのキャンペーンは慣例を無視していた。
~中略~
これがホスタイル・ブランドの手法だ。説得という伝統的な手法を使わず、他のブランドが言いそうにもないことや、顧客を追い払いかねないことを言う。
これは裏をかくアプローチとも異なる。
~中略~
自社製品の長所も短所もさらけ出し、もし私たちが気に入らなければそれまでだと言ってのける。
しかも、颯爽と。
ヤンミ・ムン (著), 北川 知子 (翻訳)
ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業
ダイヤモンド社 (2010/8/27)
P120
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