教養 [学問]
自分のいる場所でしっかりと立とうとすること、そしてそのために不断に「学ぼう」とすること、それが「教養」の基本的な条件であるように、今の私には思えるのだ。
~中略~
自分がどんな場所に「いる」のか、そのことを問わないで、「教養」などありえない。自分の生き方と離れた知識など単なる「趣味」にすぎない。
自分の居場所を深く掘り下げ、他の人々を迎え入れることができるほど柔軟に開く―それこそが「教養」の力なのだと思う。
人間は「理解」することができる。英語なら、understandである。「何かの下に立つこと」である。自分とは異なるものを「理解」しつつ、あくまでも自分の「居場所」として、そこに「立つ」。
世界を、歴史を、人々を、そして自分をunderstandしよう。
小林康夫
NHK「爆笑問題のニッポンの教養」制作班 (著), 主婦と生活社ライフ・プラス編集部 (編集)
名門大学の「教養」 東京大学・慶應義塾大学・京都大学・早稲田大学・東京藝術大学 (NHK爆問学問)
主婦と生活社 (2011/1/7)
P73
名門大学の「教養」 東京大学・慶應義塾大学・京都大学・早稲田大学・東京藝術大学 (NHK爆問学問)
- 出版社/メーカー: 主婦と生活社
- 発売日: 2011/01/07
- メディア: 単行本
美保関灯台1 謡曲を習うことは、当時の武士階級の必須の教養であった。町人もこれに習った。
難しい大和ことばや漢語を連ねた謡曲の文章を、当時の人が全部理解していたとは思えない。
教養とは、今それが役に立たなくても、いつか役に立つように蓄積するものなのだ。
寡黙なる巨人
多田 富雄 (著), 養老 孟司 (著)
集英社 (2010/7/16)
P201
教養というと、なにやら堅苦しいもののように思われるかもしれませんが、出会いを逸した文豪の古典、名画や名曲にアプローチする。知識としてお勉強するのではなく、もっと素直に未知なる世界を感じてみる。
そうやって新たな教養を手に入れれば、そのつど世界の見え方は一変します。
~中略~
教養とは単なる知識ではなく、自らを更新し、世界を広げるためのツールなのです。
亀山郁夫
40歳の教科書NEXT──自分の人生を見つめなおす ドラゴン桜公式副読本『16歳の教科書』番外編
モーニング編集部 (編集), 朝日新聞社 (編集)
講談社 (2011/4/22)
P190
40歳の教科書NEXT──自分の人生を見つめなおす ドラゴン桜公式副読本『16歳の教科書』番外編
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/04/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
古代ギリシアがあれほど高度な文化を保ち、長い間にわたって繁栄したのは、外国の文化と教養をすべて吸収したあげく、さらに発展させたからだ。
その土台は、豊かな学習だった。摸倣のための学習ではなく、外国文化を教養として自分たちの栄養とするための学習だった。
それは今の時代にも通じることで、抜け目のない利潤追求のみの経済活動だけが繁栄と発展への道ではないのだ。
「覚書」
超訳 ニーチェの言葉
白取 春彦 (翻訳)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010/1/12)
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