ホルモンとニューハーフ [雑学]
発生学的にいって、ヒトの脳はもともと女性の脳が原型になっています。放っておくと子どもは全員女の脳で生まれてくるのです。男子の胎児は、自分の脳を男性化するために、ある一定の時期にくると自分で自分の精巣から大量の男性ホルモンを放出します。
それが自分の脳に届いて「僕はオトコだ」と認識し、将来、男性の脳になる準備をするわけです。
~中略~
脳の男性化は、思春期にもう一度起こります。思春期は身体だけが変化するわけではなく、脳もドラスティックに変化します。
脳の中に性ホルモンの受容体ができてくるのが思春期なのです。ここで脳の発達がうまくいかないと、身体だけは男性ホルモンの影響を受けてたくましくなったとしても、脳の男性化は完了しません。
~中略~
母親がストレスを受けたり、子育てにいい環境をつくれないような社会は、性のうえでも未熟なヒトをつくることになる、と言えます。
とくに性関係を司っているのは前頭連合野ですから、この部分のシナプスやニューロンの数が十分に発達していないと、性ホルモンの受容体ができる素地も少なくなってしまいます。
少なくともサルの場合、社会関係と性関係がかなり、カップリングしており、幼いうちに群れから離した子ザルは社会に溶け込めないだけでなく、性行動、子育てまでもできなくなることは事実です。
同性愛やセックスレスも、前頭連合野が未熟なために起こる可能性が高いのです。
平然と車内で化粧する脳
澤口 俊之 (著), 南 伸坊 (著)
扶桑社 (2000/09)
P139
平尾台 千仏鍾乳洞1
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