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クリスタライズド・インテリジェンス [言葉]

澤口 大人になっても伸びる知性とは「結晶的な知性」、英語でクリスタライズド・インテリジェンスと呼ばれるものです。
 この知性は、経験や知識をうまく融合して使いこなすための知性です。簡単にいうと、大人としての判断力、思考力と言い換えてもかまいません。企業のトップや一族の長老など、いわゆる指導者的な立場の人ほど、この知性が非常によく発達しています。
~中略~

クリスタライズド・インテリジェンスの発達には、経験や知識を積み重ねること、また実際にはそれらを使う場が必要です。だから幼年期には発達させようがない。
~中略~
澤口 そう、25歳以上です。

平然と車内で化粧する脳
澤口 俊之 (著), 南 伸坊 (著)
扶桑社 (2000/09)
P186

  -dee14.jpg龍蔵寺8

 40歳ってひとつの象徴的な年齢だと思うんです。
 だって「不惑」でしょ?惑うことなく、パッと正しい判断ができる年齢。まさに反射や直観力の鋭さを言い表した言葉だと思いませんか?
ひょっとしたら昔の人は、経験的に反射の大切さを知っていたのかもしれませんね。

 僕は本当の「頭がいい人」って、「反射の精度が高い人」のことじゃないかと思っています。
 その場の状況に応じて、より的確な答えを導き出したり、より望ましい行動をとったりできる人。しかも、瞬時にそれができる人。それに比べたら、丸暗記の記憶力なんて「頭のよさ」には程遠いだろうし、ワープロが使えるのなら難しい漢字を忘れてしまってもかまわないとさえ思います。
大切なのは反射の制度を高めることなんです。

 それでは、どうすれば反射の精度を高め、直観力をを鍛えることが出来るのでしょうか。
 結局、僕は「経験を重ねること」がいちばんだと思います。
というのも、反射のパターンをつくっていくのは、広い意味での「手続き記憶」というプロセスなんですね。
~中略~

 脳の中で、この手続き記憶を司っているのは「線条体」という場所です。そして反射や直観を司っているのも、同じ線条体だと考えられています。
 だから、自転車の乗り方と同じで直観力を鍛えるのに近道はないし、とにかく経験を積み重ねるしかない。
経験の積み重ねに応じて、直観力は研ぎ澄まされていく。
池谷裕二

40歳の教科書NEXT──自分の人生を見つめなおす ドラゴン桜公式副読本『16歳の教科書』番外編
モーニング編集部 (編集), 朝日新聞社 (編集)
講談社 (2011/4/22)
P60

 養老 略~
 携帯電話を使えば解けるようなことを試験にするなということですよ。そんなことで学生を選んでいるから、そこからだめな官僚がどんどん生まれてしまうんだ。
~中略~
池田 略~
 いまは、パソコンをはじめとして外部記憶装置がいっぱいあるわけだから、それらをどうやって組み合わせながら利用し、どうやって物事を考えるかといったスキルのほうが、むしろ大事でしょう。

ほんとうの復興
池田 清彦 (著), 養老 孟司 (著)
新潮社 (2011/06)
P106

このような人生経験によって蓄積された知能のことを「結晶性知能」と呼び、それによって思考や判断力が高度になって行くわけだが、 裏を返せば「先が読めてしまう」わけで、初めて体験することでも感動のレベルが下がってしまう。若い頃のようには「新しい経験」はないし、いろんな刺激に対して予想がつくようになるわけで、ものごとに対する関心も薄れていくのだ。

人は「感情」から老化する―前頭葉の若さを保つ習慣術
和田 秀樹 (著)
祥伝社 (2006/10)
P67

(住人注;ハーバード大学のデヴィッド・パーキンス教授のいう)「生産的知識」とは「単なる知識ではなく、自分たちをとりまく世界をよく理解して、状況にうまく対処するための知識」のことです。

ハーバードの人生を変える授業
タル・ベン・シャハー (著), 成瀬 まゆみ (翻訳)
大和書房 (2015/1/10)
P5


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