急いでも慌てるな [倫理]
知性のある人間と言うものは、急ぐことはあっても慌てることはない。慌てると、事をし損じることを知っているからだ。
だから、急いで仕事を仕上げることはあっても、急ぐことによって仕事がいい加減にならないように、常に心を配っているものだ。
小心者が慌てるのは、課せられた仕事の荷が勝ちすぎている(たいていはそうだ)、とわかった時だ。
自分の手に負えないと思うものだから、慌てふためき駈けずり回り、頭を悩ませ、結局混乱して何が何だかわからなくなる。何もかもを一時にやってしまおうとするので、どれも手がつけられなくなるのだ。
~中略~
けれどもすべてをいい加減にやるくらいなら、半分は完璧にやり、残りの半分は手つかずのままにしておいた方がずっといい。
父から若き息子へ贈る「実りある人生の鍵」45章
フィリップ・チェスターフィールド (著), 竹内 均 (翻訳)
三笠書房 (2011/3/22)
P141
口数を少なくして、気をあまり使わない。たえず、体の力を腹の下にためておく。
これらが、気を養う術である。
養生訓 現代文
貝原 益軒 (著) , 森下 雅之 (翻訳)
原書房 (2002/05)
P55
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