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食事できることへの感謝 [倫理]

食事をするときに考えなければいけないことが五つある。

 一つは、誰から食事を与えられているかである。父や上司、兄弟や親類、あるいは他人から与えられているかもしれない。それらの人には感謝の気持ちを忘れてはいけない。
自力で食物を得ているものも、自分の住んでいる国にたいして恩を忘れてはいけない。

 二つは、食物を農民が作り出してくれたことに感謝しないといけない。自分で食物を作り出していないものは、特にそうである。

 三つは、自分がなにも貢献をしていないときに食事を取る場合は、とても幸福であることを忘れてはいけない。

 四つは、自分の食事より貧しい食事をしている人がいるのを忘れてはいけない。自分が餓死しないで生きていることに感謝しないといけない。

 五つは、昔の人は米、麦、粟、豆、黍(きび)を食べることができずに草木の実や根や葉を食べていたのに、今ではそれらを食べられることに感謝しないといけない。
また、火を使い温かい食事をとれることも感謝しないといけない。味もよく、胃腸にもやさしい食事がとれることも感謝しないといけない。

 今の時代はとても恵まれている。これら五つのうち、二つくらいでいいから、食事をするときは思い出してほしいものである。

養生訓 現代文
貝原 益軒 (著) , 森下 雅之 (翻訳)
原書房 (2002/05)
P70

 

TS3E0487 (Small).JPG宮島

前出のプラセーナジットがブッダから教えてもらった文言ですが、漢訳では「人、当(まさ)に自ら繋念(けねん) して、毎食、量を節するを知るべし。ここにすなわち諸々の受薄く、安消にして寿(いのち)を保つ」となっています。
~中略~

 日本の禅では食事前に<五観の偈>をとなえます。禅寺に行ったことのある人は知っていますね。
「一つには 功の多少を計り彼の来処を量る(多くの人の苦労を思い感謝していただく)。
二つには 己が徳行の全缺(ぜんけつ)をはかって共に応ず(自分の行いを反省し静かにいただく)。
三には 心を防ぎ過を離るることは、貧等を宗とす(好き嫌いをせず欲張らず味わっていただく)。
四つには 正に良薬を事とするは形枯(ぎょうこ)を療ぜんが為なり(健康な身体と心を保つため良薬としていただく)。
五には 成道の為の故に今この食を受く(円満な人格完成のため合掌していただく)。」
これが<五観の偈>です。
さまざまなネットワークに感謝して食事をすることは、宗教の基本的態度です。

 天台宗では、食前に
「我今幸いに、仏祖の加護と衆生の恩恵により此の美わしき食を受く。謹しみて食の由来を尋ねて味の濃淡を問わじ。謹みて食の功徳を念じて品の多少を選ばじ」
「頂きます」。
食後に
「我今此の美わしき食を終りて、心豊かに力身に満つ。願わくは此の心身を捧げて己が業に勤しみ、誓って四恩に報い奉らむ」
「御馳走様」
と言います。

いきなりはじめる仏教生活
釈 徹宗 (著)
バジリコ (2008/4/5)
P140


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