知能はひとつの遺伝子で決まらない [雑学]
結論からいえば、このひとつの遺伝子のスニップをもって知能診断をするのは原理的に不可能です。その理由は以下のようなものになります。
①これらの研究結果は、集団の平均値に関するものに過ぎない ~略
②遺伝子のタイプには人間種間でばらつきがある~略
③知能に影響する遺伝子はこの遺伝子だけでない~略
「こころ」は遺伝子でどこまで決まるのか―パーソナルゲノム時代の脳科学
宮川 剛 (著)
NHK出版 (2011/2/8)
P189
P193
身長や血圧など、値が連続的に変わって現れてくる形質を「量的形質」といいます。
量的形質のほとんどは、ひとつの遺伝子だけで決まるものではなく、複数の遺伝子に加え環境や経験が影響して決まってきます。
性格や知能といったこころの性質はすべて量的形質であるといっていいでしょう。
P195
おそらく知能は、ひとつひとつとしては効果が弱い遺伝的変異がたくさん集まって最終的に決まってきているのだと考えられます。
タグ:宮川 剛
コメント 0