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修行者も歯が命 [養生]

「三千威儀経」に云われている、「口を清めるというのは、楊枝(注;今で云えば歯ブラシ。)を噛む、口を漱ぐ、舌をこそぐのである」と。

現代文訳 正法眼蔵 3
道元 (著), 石井 恭二 (翻訳)
河出書房新社 (2004/9/4)
P260

現代文訳 正法眼蔵〈3〉 (河出文庫)

現代文訳 正法眼蔵〈3〉 (河出文庫)

  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2015/01/09
  • メディア: Kindle版

 

DSC_6332 (Small).JPG普光寺磨崖仏

P262
(二五) このようであって、釈迦如来もすでに楊枝を用いられたのであるから、人も天人も楊枝を仏に供養し奉るのである。

P263
この十八種の翼が調えられていないならば、修行者の行道はできないのだ。十八種のうち楊枝はその第一に挙げられている、真っ先に調えなければならないのだ。

P266
(三一)しかるに、日本一国では官においても民間においても、出家人も在家人も、みな楊枝を知っている、これは仏の光明に浴しているのであろう。

P267
 この噛んだ楊枝で、嗽の水を右手に取って目を洗うことの起源は、「三千威儀経」の説である。日本国では昔からある教えである。
 刮舌の法は、僧正栄西が伝えたものである。
~中略~/p>

(三三)嗽をするとき、この文句を口の中で誦えねばならない。
「華厳経」に云う、「澡漱口歯、当願衆生、向浄法門、究竟解脱 サウソウクシ、タウグヮンシュジャウ、カウジャウホフモン、クキャウゲダチ」。

 

現代文訳 正法眼蔵〈3〉 (河出文庫)

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  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2015/01/09
  • メディア: Kindle版

 

 

 

立松 そう、歯の磨き方まで。中国に行って、道元が最初に気づいたのは、中国のお坊さんの口が臭いということだった。道元はこれは仏に対する礼に欠けると考えて、日本に帰ってから、歯を磨く作法を規定したのだそうです。
その、道元が鎌倉時代に決めた決まりを、お寺の中ではいまでも守っているわけです。

親鸞と道元
五木寛之(著),立松和平(著)
祥伝社 (2010/10/26)
P71

親鸞と道元(新潮新書)

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  • 作者: 平岡聡
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2022/02/17
  • メディア: Kindle版

 


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