自分で考えて行動できる人材を育てる [経営]
私の理想は、従業員一人ひとりが、現場で自ら考え率先して行動できる人間になってくれることです。なぜなら、現場にいるとお客様にはそれぞれ異なるニーズがあることがわかるんですね。そうしたニーズに一つひとつ応えていけるのは、私ではなく現場の人なんですよ。
ただ、そういう人材は、放っておけば育つのかというと、私はそれはあり得ないのではないかと思っているんです。
自分で考えて行動できる人材を育てるためには、まず知識を吸収させることが必要です。
~中略~
ある程度の知識を持って現場に臨み、そこで実際にいろいろなことに揉まれていくことによって、次第にその知識が身につき、知恵になって生かされるようになってくるのです。
それから私は、最初は指示を出して有無を言わさずやらせたほうがいいとも思っています。まずは、「こうやればうまくいくよ」と示して勝ち方を教えてあげることが大切なんですね。
実際にやらせてみて、「なるほど、うまくいく」という成功体験を積ませていくことによって、だんだんその人も身をもってわかるようなってくるんです。
そうやって「とにかく、やってみたらわかるからこれをやりなさい」と、経験を積ませていくことによって、今度は自分から考えて行動してみようかな、という気持ちになるなるんです。
とはいえ、そこですぐにうまくいくかというと、やはり大概はそうではないんですよ。それでも、「失敗してもいいからやってみろ」と言うことが大事なのだと思うんです。
そこでも数を積み重ねていく中で、だんだんと失敗も減ってくる。そうすると、ようやく自分で考えて行動できる人が育つんですね。
こうして企業は再生する 2011年11月
大久保 恒夫 (その他), 野田 稔 (その他)
NHK出版 (2011/10/25)
P55
こうして企業は再生する 2011年11月 (仕事学のすすめ)
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2011/10/25
- メディア: ムック
自分で考えて行動できる人材を育てるには
最初は①②を行い、実際に現場で経験を積ませる。次に、③を意識し自分で考えて行動するように促す。
①知識を吸収させる
②具体的な指示を出して実行させる
③失敗しても怒らずに挑戦させる
→失敗したり成功したりを繰り返し、自分で考え行動できるように成長していく
こうして企業は再生する 2011年11月 (仕事学のすすめ)
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