SSブログ

政治の大本 [社会]

九 忠孝仁愛教化の道は政事の大本にして、万世に亘り宇宙に弥(わた)り易(か)ふ可からざるの要道也。
道は天地自然の物なれば、西洋と雖も決して別無し。

西郷隆盛「南洲翁遺訓」―ビキナーズ日本の思想
西郷 隆盛 (著), 猪飼 隆明 (翻訳)
角川学芸出版 (2007/04)
P37

西郷隆盛「南洲翁遺訓」―ビキナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)

西郷隆盛「南洲翁遺訓」―ビキナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)

  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2007/04/01
  • メディア: 文庫

 

DSC_6295 (Small).JPG 菅尾石仏

P34
七 事大小と無く、正道を踏み至誠を推し、一事の詐謀を用う可からず。
人多くは事の指支(さしつか)ふる時に臨み、作略を用て一旦其の指支を通せば、跡は時宜次第工夫の出来る様に思へども、作略の煩い屹度(きっと)生じ、事必ず敗るるものぞ。
正道を以て之れを行へば、目前には迂遠なる様なれども、先きに行けば成功は早きもの也。

P35
否(しか)らずして猥(みだ)りに彼れに倣ひなば、国体は衰頽(すいたい)し、風教は萎靡(いび)して匡救(きょうきゅう)す可からず、終に彼の制を受くるに至らんとす。

P61
一六 節義廉恥を失ひて、国を維持するの道決して有らず、西洋各国同然なり。
上に立つ者下に臨みて利を争ひ義を忘るる時は、下皆之に倣ひ、人心忽ち財利に趨(はし)り、卑吝(ひりん)の情日日長じ、節義廉恥の志操を失ひ、父子兄弟の間も銭財を争ひ、相い讐視するに至る也。
各の如く成り行かば、何を以て国家を維持す可きぞ。
~後略


 

西郷隆盛「南洲翁遺訓」―ビキナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)

西郷隆盛「南洲翁遺訓」―ビキナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)

  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2007/04/01
  • メディア: 文庫
 
 
 
 
 
 

                       P29

一 子曰わく、政を為すに徳を以てすれば、譬( たと )えば北辰のその所に居て、衆星のこれを共( めぐ )るが如し。


~中略~


先生がいわれた。
「 政治を行うのに道徳をもととしたら、まるで北極星が天の頂点にじっとすわって、すべての星がこれをとりまきながら動いているように、うまくゆくにちがいない 」
為政篇


                       P31


三 子曰わく、これを導くに政を以てし、これを斉( ととの )うるに刑を以てすれば、民免( まぬが )れて恥なし。


これを導くに徳を以てし、これを斉うるに礼を以てすれば、恥ありて且つ格( ただ( 1 ) )し。


~中略~


先生がいわれた。 「 法令によって指導し、刑罰によって規制すると、人民は刑罰にさえかからねば、なにをしようと恥と思わない。
道徳によって指導し、礼教によって規制すると、人民は恥をかいてはいけないとして、自然に君主になつき服従する 」
 ( 1 ) 「 格 」を新注では「 至る 」と読み、善に至ることと解釈する。古注のなかにも包咸( ほうかん )のように「 格 」を「 正す 」と読み、悪に走ろうとする心を制するという意味に読むのもある。
鄭玄( ていげん )が「 格 」を「 来 」と注したのにしたがい、仁君のものとに帰服するという意味にとった。
為政篇


一七 子夏、莒父(きょほ)の宰となり、政を問う。


子曰わく、速やかにせんと欲する毋(な)かれ。小利を見ること毋かれ。


速やかにせんと欲すれば即ち達せず。小利を見れば則ち大事成らず。


子路篇


                  論語

           孔子 (著), 貝塚 茂樹

           中央公論新社 (1973/07)

 

論語 (中公文庫)

論語 (中公文庫)

  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1973/07/10
  • メディア: 文庫

 

 

 古今東西の歴史は、大きく見てくると、この創業垂統から継体守文、因循姑息、衰乱滅亡、
その果てにまた創業垂統、これを性懲りもなく繰り返していると言えるのであります。
~中略~
 いわゆる永遠の生命、永久の繁栄、万世の太平ということを考えますと、いかにして創業時代の新鮮溌剌たる生命をよく維持しうるか、ということであります。
何事によらず、踏み出しというものは非常に難しいものでありますが、踏み出しが成功したときに、それを維持し、発展させていくことも、やはり難しいことであります。
どうも案外早く意気地がなくなり、型の如く決まってしまって、不平不満が始まり、ごたごたしてくる。
それをいかにして防ぎ、常に新鮮に、また変化に富ませるか。多くの人間に感激、希望を与え、これを維持していくかということが根本的な意味において政治の要諦です。

安岡正篤
  運命を開く―人間学講話
 プレジデント社 (1986/11)
 P21

新装版 運命を開く (安岡正篤人間学講話)

新装版 運命を開く (安岡正篤人間学講話)

  • 作者: 安岡正篤
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2015/03/31
  • メディア: 単行本

潔矩(けっく)に因り財用(注:財政)を制すれば、争も奪も起らぬものなり。
(「古本大学講義」)

山田方谷のことば―素読用
山田方谷に学ぶ会 (編集)
登龍館 (2007/07)
P51

 

山田方谷のことば (サムライスピリット)

山田方谷のことば (サムライスピリット)

  • 出版社/メーカー: 登龍館
  • 発売日: 2015/05/01
  • メディア: 単行本

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント