白紙還元の御諚 [雑学]
大日本帝国憲法下の確立された慣行によれば、政府と統帥部が決定した国策について、天皇はこれを却下する機能を有しない。
「天皇は政治に直接関与しない」という大前提は既に明治期に確率していたが、この日の(住人注;昭和16年9月16日)御前会議で昭和天皇は、明治天皇の御製を御詠みになることで「開戦を望まない」という思召を暗黙のうちに御示しになったのだ。
これは近代日本の憲政史上、天皇が国策の決定に直接的な影響を与えた初めての例となり、後に「白紙還元の御諚」と呼ばれることになる。
語られなかった皇族たちの真実-若き末裔が初めて明かす「皇室が2000年続いた理由」
竹田 恒泰 (著)
小学館 (2005/12)
P85
大正屋椎葉山荘
タグ:竹田 恒泰
コメント 0