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人は己れに克つを以て成り、自らを愛するを以て敗るる [倫理]

二一 道は天地自然の道なるゆゑ、講学の道は敬天愛人を目的とし、身を修するに克己を以て終始せよ。
己に克の極功は「毋意毋必毋固毋我(いなしひつなしこなしがなし)」(「論語」)と云えり。

総じて人は己れに克つを以て成り、自らを愛するを以て敗るるぞ。能く古今の人物を見よ。
事業を創起する人其の事大抵十に七八迄は能く成し得れども、残りの二つを終り迄成し得る人希れなるは、始は能く己れを慎み事を敬する故、功も立ち名も顕はるるなり。
功立ち名顕はるるに随ひ、いつしか自ら愛する心起こり、恐懼戒慎の意弛み、驕矜(きょうきょう)の気漸(ようや)く長じ、其の成し得たる事業を負(たの)み、苟も我が事を仕遂(とげ)んとてまずき仕事に陥いり、終に敗るるものにて、皆な自ら招く也。
故に己に克ちて、睹(み)ず聞かざる所に戒慎するもの也。

西郷隆盛「南洲翁遺訓」―ビキナーズ日本の思想
西郷 隆盛 (著), 猪飼 隆明 (翻訳)
角川学芸出版 (2007/04)
P90

DSC_6297 (Small).JPG 菅尾石仏

四 子、四つを絶つ、意なく、必なく、固なく、我なし。


~中略~


先生は四つのことを絶対になさらなかった。つまり、私意をなくし、無理押しをせず、固執せず、我を張られなかった。
子罕編


                  論語

           孔子 (著), 貝塚 茂樹

                       中央公論新社 (1973/07)

                       P235


一、顔淵、仁を問う。子曰わく、己に克ちて礼に復( かえ )るを仁と為す。一日己に克ちて礼に復れば天下仁に帰す。


仁を為すは己れに由る、而( しこう )して人に由らんや。~略


~中略~


この孔子のことばは、狭い自我を乗り越えて、大きい社会的な自我に目ざめ、礼の規則に自覚的に服従することが、仁の本質だと述べている。「 己に克ちて礼に復(かえ)る 」というのは、しかし礼つまり社会の規律、客観的に存在する規律に、他律的に服従することを意味すると、とられるおそれがある。
そこで、「 仁を為すことは己れ由り、人に由らず 」といって、礼の規律に自律的に服従するのが、仁徳であると孔子は断っている。
顔淵篇


                  論語

           孔子 (著), 貝塚 茂樹

                       中央公論新社 (1973/07)

                       P321



P196
 人間は環境に左右されやすい動物だ。ぬるま湯の環境にいれば、そのままぬるま湯につかってしまう。だからこそ、自分の尻を叩いてくれる環境に自らを置くべきだ。刺激的で向上心を自然と芽生えさせてくれるようなグループ、そして自分がなかなか入れないようなグループに入るのをおすすめする。

P198
なかなか入れない世界を狙って、入れるよう努力して、挑戦し続けて今がある。自分でやってみて、「自分よりデキる人間に囲まれてこそ成長する」「戦うのは自分よりできる人材と」という仮説は正しいと胸を張って言える。

頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法
田村耕太郎 (著)
朝日新聞出版 (2014/7/8)


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