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コミュニケーション [言葉]

すでにわれわれは、コミュニケーションについて四つの基本を知っている。すなわち、コミュニケーションとは、 ①知覚であり、②期待であり、③要求であり、④情報ではない。それどころか、コミュニケーションと情報は相反する。しかし、両者は依存関係にある。

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則
ピーター・F・ドラッカー (著), 上田 惇生 (翻訳)
ダイヤモンド社; エッセンシャル版 (2001/12/14)
P157

TS3E0345 (Small).JPG到津の森公園

P158
 コミュニケーションを成立させるものは、受け手である。コミュニケーションの内容を発する者、すなわちコミュニケーターではない。彼は発するだけである。
聞く者がいなければ、コミュニケーションは成立しない。意味のない音波しかない。
~中略~
コミュニケーションは受け手の言葉を使わなければ成立しない。受け手の経験に基づいた言葉を使わなければならない。
~中略~
コミュニケーションを行うには、「受け手の知覚能力の範囲内か、受け手は受けとめることができるか」を考える必要がある。

P160
 コミュニケーションと情報は別物である。ただし依存関係にある。コミュニケーションは知覚の対象であり、情報は論理の対象である。~中略~
コミュニケーションにとって重要なものは、知覚であって情報ではない。

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

  • 作者: ピーター・F・ドラッカー
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2001/12/14
  • メディア: 単行本



 コミュニケーションという名詞には、コミュニケイトという英語の動詞が対応しており、ラテン語のコミュニカレに由来します。
これは情報を共有する、という現代人が理解する意味と同時に「共に楽しむ」という古義がありう、「楽しい」という情動(感情)を共有するという含意があります。
現在のコミュニケーションには「情動共有」という働きがどの程度残されていて、それが認知能力の低下した人々の間ではどう機能しているのか、その答えを見出すために、そもそもコトバによるコミュニケーションとはどんなことか、吟味する必要がありそうです。
~中略~
情動に訴える方法は、それほど相手の気持ちを落ち着かせ、不安や怒りを抑え、結果として和を保つのに効果があるのでしょう。ヒトの社会でも、理屈すなわち情報共有型コミュニケーションに頼りすぎると、しばしば人間関係を損なうことは、夏目漱石が「智に働けば角が立つ」と喝破している通りです。
 コトバが情報と同時に情動を共有させる働きをもつに至った経緯は、容易に想像できます。 人類の祖先がコトバを話しはじめ、狩猟採集で生きていた数百万年間、飢餓の恐怖は慢性的にあったと推測されます。偵察から帰った男がもたらす「森のはずれに手傷を負ったマンモスがいる」というような情報を共有できるかできないかは、食料の乏しい季節には生死を分ける重大事でした。この情報伝達は「情動」をゆさぶらざるをえません。
肉を飽食できる、自分が生きていけるという見通しは、必然的によろこび、情報提供者への感謝、親愛、信頼を生みます。
 情報共有がこれらの感情を誘起するとすれば、コミュニケーションの古義に「共に楽しむ」「親密な関係をつくる」があったのは自然です。

「痴呆老人」は何を見ているか
大井 玄 (著)
新潮社 (2008/01)
P57

 コミュニケーションには相手が存在します。その相手がどのように受けとめ、どのように反応をするかは、人によってさまざま。
 時には思いもよらない反応が返ってくるかもしれません。
そのため、相手のリアクションが怖くなったり、うまく伝えられるか不安だという声を耳にすることがあります。
 でも、正解は、コミュニケーションをとってみなければわかりません。

<イラスト&図解>コミュニケーション大百科
戸田久実 (著)
かんき出版 (2019/2/14)
P239


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