嫉妬の心は彼我より生ず [ものの見方、考え方]
嫉妬の心は彼我より生ず。
若し彼我を忘れるは即ち一如を見る。一如を見ればすなわち平等を得。
平等を得れば即ち嫉妬を離れる。嫉妬を離れれば即ち一切衆生の善を随喜す。
随喜すれば即ち一切の法を謀せず。謀せざれば即ち信受す。
信受すれば即ち奉行す。
金剛般若波羅蜜経開題
嫉妬心は、「私」と「あなた」とを区別することから生じるのです。
もし「私」と「あなた」という区別をなくしたら、真理が見えてくるでしょう。
真理が見えれば、この世に「私」も「あなた」もなくなりますから、平等な世界になります。
平等になれば、嫉妬心はなくなります。
そして嫉妬がなくなれば、あらゆる人々の善を喜ぶことができます。
このような有り難い心の前では、一切の謗(そし)りはなくなるのです。
謗りのない世界では、何事も信じて受けとることができます。
信じて受けとることができれば、自ずと満ち足りた世界になるでしょう。
空海 人生の言葉
川辺 秀美 (著)
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010/12/11)
戒めの言葉七四
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