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社会主観 [社会]

人間は自分一人で満足できるほど意志強固ではない。見せる相手がわかってくれる、世間みんなが認めてくれるものでなければ満足できない。つまり、人間の満足は主観的だが、その主観は世間の同意を得た社会主観なのだ。
 広告は、社会主観を創る。このブランドは高級だ、この店は一流だ、この俳優はすばらしい、巨人―阪神戦は伝統の一戦、サッカーのワールドカップは見る値打ちがある等々、いずれも「世間の評価」や「みんなの話」で創られた社会主観だ。
「「平成三十年」への警告」

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る
堺屋 太一 (著)
PHP研究所 (2004/12/7)
P58

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る

堺屋太一の見方 時代の先行き、社会の仕組み、人間の動きを語る

  • 作者: 堺屋 太一
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2004/12/07
  • メディア: 単行本

 

IMG_0052 (Small).JPG大谷山荘

それ自体良いとか悪いとかいう行為はない。ただ社会の習慣次第でどっちでもなる。
(「作家の手帳」一八九二年)

モーム語録
行方 昭夫 (編集)
岩波書店 (2010/4/17)
P36

 貯金通帳に大きな数字が並んでいれば「お金持ち」だと誰もが思うでしょう。しかし、それ自体は紙に印刷された単なる記号です。ATMから引き出した現金も、何か社会の大変動が起これば一瞬にして紙くず同然になる可能性がある。すくなくとも、これに価値があるのは、人も価値があると考えているからでしょう。
私たちが現実だと思っているものの存在感は、意外と脆いものです。
 そう考えると、現実というのは決して客観的なものではなく、私たちの主観の中にしかないのだといえるでしょう。
 それも、自分だけが「ある」と信じるだけでは。本当にあるとは感じられません。ビットコインも、大勢の人が「ある」と信じているから自分も「ある」と思えるし、そこに価値を感じることもできるのです。
それは「自分」という存在についても同じことがいえます。

自分が「自分」でいられる コフート心理学入門
和田 秀樹 (著)
青春出版社 (2015/4/16)
P143


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