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太平洋戦争の歴史的業績 [国際社会]

 歴史家トインビーは、英紙オブザーバーにこう書きました。
「日本は第二次大戦において、自国でなく大東亜共栄圏の他の国々に思わぬ恩恵をもたらした。(中略)
それまで二百年の長きにわたってアジア・アフリカを統治してきた西洋人は、無敵で神のような存在と信じられてきたが、実際はそうでないことを日本人は全人類の面前で証明してしまったのである。それはまさに歴史的業績であった」(一九五六年10月二十八日付、藤原訳)

 クリストファー・ソーンは別の著書でこう書きました。
「日本は敗北したとはいえ、アジアにおける西欧帝国の終焉を早めた。帝国主義の衰退が容赦なく早められていったことは、当時は(西洋人にとって)苦痛に満ちた衝撃的なものだったが、結局はヨーロッパ各国にとって利益だと考えられるようになった」(「太平洋戦争とは何だったか」市川洋一訳、草思社)
 日本は白人のアジア侵略を止めるどころか、帝国主義、植民主義、さらには人種差別というのものに終止符を打つという、スペクタキュラーな偉業をなしとげたのです。

日本人の誇り
藤原 正彦 (著)
文藝春秋 (2011/4/19)
P232

日本人の誇り (文春新書)

日本人の誇り (文春新書)

  • 作者: 藤原 正彦
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2011/04/19
  • メディア: 新書

 

TS3E0687 (Small).JPG呉市 下浦刈 三之瀬地区

何度もシンガポールに行くうちに歴史の判断が落ち着くべきところに落ち着くのを感じました。
今はセントーサ島にある歴史博物館では歴史解釈も旧宗主国の英国の立場をそのまま反映して、最初は第二次世界大戦で日本軍が降伏した場面の写真のみが大きく掲げられていました。
 ところがそれがいつからでしょうか。一九四二年二月、シンガポール島に敵前上陸した山下奉文中将がイギリスのパーシヴァル司令官に降伏を迫ったという歴史的な会談を描いた宮本三郎画伯の絵の大きな複製も展示されるようになったのです。
 そればかりではありません。大東亜戦争に至る遠因が「日本撃敗了俄羅斯、這是有史以来一個亜洲国家第一次撃敗了一個西方国家」と書いてある。俄羅斯とはロシアのことで、「日本はロシアを日露戦争で撃破した。これは有史以来アジアの一国が初めて西洋の一国を負かしたのである」という説明です。
大英帝国のクラウン・コロニーから独立したシンガポールであればこそ、西洋植民地支配とそれに対決したアジアの反撃の歴史を説明する必要があるのでしょう。それで反日感情が強いといわれるシンガポールですらも日本が二十世紀前半に果たした歴史的役割に言及したのです。
 そこにはさらにこんなオーストラリア兵士の感想も大きな活字で出ていました。 ”After Singapore,Asia changed.For the British it would never be the same again”「シンガポール陥落以後、アジアは変わった。英国人にとってはもはや戦前と同じであることはあり得ない」。
チャーチルは大英帝国維持のために戦いましたが、結局はアジアの植民地は手放さざるを得なかった。
 ところでシンガポールが陥落した時は、朝鮮半島でも台湾でも万歳を叫んで小躍りした人はかなりいたらしい。しかし正直に打ち明けた人の名前をいまここに記せば、韓国に住むご子孫にきっとご迷惑が及ぶでしょう。そのあたりが言論の自由な台湾と違う韓国の不幸なところです。

日本人に生まれて、まあよかった
平川 祐弘 (著)
新潮社 (2014/5/16)
P160

日本人に生まれて、まあよかった(新潮新書)

日本人に生まれて、まあよかった(新潮新書)

  • 作者: 平川 祐弘
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/11/21
  • メディア: Kindle版

 


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