書斎 [学問]
吾が斎の中は虚礼を尚(とうと)ばず。凡そ此の斎に入れば均しく知己と為し、分に随いて欵留(かんりゅう、住人注;茶も出す酒も酌む、菓子も勧め丁寧にもてなして気持よく引き止める)し、 形を忘れて笑語し、是非を言わず、営利を侈(おご)らず、間(しず)かに古今を談じ、静かに山水を玩(もてあそ)び、清茶好香、以て幽趣に適す。 臭味の交(住人注;同じ香りや味を好むもの同士の交際)、斯くの如きのみ。
酔古堂剣掃「人間至宝の生き方」への箴言集
安岡 正篤 (著)
PHP研究所 (2005/7/1)
P80
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