信じるものは救われる [処世]
世の中にはよこしまな考えの持ち主も、犯罪的な行為をする人もいるので、ある程度の守りは必要です。しかし、過度に防衛的な人は、基本的に人を信用していないところがあり、それが人間関係を阻害しがちです。
「因幡の白ウサギ」という話がありますね。ウサギはワニザメをだましたため、皮をはがれます。そして荒ぶる神々に言うことを聞いてひどい目にあいますが、大国主命の言葉を再度信じて救われます。
人間は一度だまされるとこりてしまい、人の言うことを聞かなくなるものですが、因幡の白ウサギは信じたために救われます。これはなかなか示唆に富むお話なのです。あまりに何度もだまされるのは問題ですが。
プロカウンセラーの聞く技術
東山 紘久 (著)
創元社 (2000/09)
P122
手術は医者がひとりでするものではない。手術を受けたとき(住人注;筆者の患者)ブルークには迷いがなかった。こんなふうに時間をかけて築き上げられた信頼関係は手術の成功に欠かせないものだと僕は思っている。
信頼がお互いの気持ちを強くするのだ。
「NO」から始めない生き方~先端医療で働く外科医の発想
加藤 友朗 (著)
ホーム社 (2013/1/25)
P68
「NO」から始めない生き方 先端医療で働く外科医の発想 (集英社文庫)
- 作者: 加藤 友朗
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2022/01/20
- メディア: 文庫
たまには担当医のことを教祖様みたいに盲信する人もいますが、多くの患者さんは医者のことなんかせいぜい七割程度しか信じていないと見るべきでしょう。それよりはテレビの健康情報や聞きかじりのマスコミからの知識をよっぽど信用しているようです。
だから薬は医者が金儲けのために「あえて多めに」出しているとか、不要な薬も在庫処分のために便乗処方しているのではないか―そんな程度の疑いをひそかに抱いている可能性はけっこう高いと思います。寂しい話ですよね。
~中略~
あまりにも信頼を寄せられ、頼りきられるよりも、そんな淡い関係のほうが「まとも」です。そうでないと、縁談や人生相談まで持ち込まれかねません。ささいなことで失望されたりしかねません。
「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室
春日 武彦 (著)
医学書院 (2007/07))
P112
「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室
- 作者: 春日 武彦
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2022/03/25
- メディア: 単行本
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