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絆ストレス [日本(人)]

 「絆」は二〇一一年の「今年の漢字」にも選ばれた。
 ただ、診察室には昔も今も、「濃すぎる人間関係」で悩む人が大勢、訪れる。
~中略~
 この人たちは、自分を苦しめている「濃い人間関係」を「束縛の縄」とか「息がつまる密室」などと呼ぶのだが、これも言葉をかえれば「絆」と言えるかもしれない。
 つまり、「絆」には心や生活を支えるものもあれば、人にとってたまらないストレスになるものもあるのだ。  大震災で「絆の大切さ」を知った、という若い人たちは、「人を苦しめる絆もある」ということには気づかないのかもしれない。
~中略~

 これは私の勝手な考えなのだが、東北の被災地の方々の多くは、大震災前からも強い地縁、血縁の中で生きてきた。  もちろん、それがあったから大震災後もお互いに助け合い、支え合いができた側面もあるのだが、中には以前から濃すぎる人間関係にストレスを感じていた人もいたであろう。
 そこに大震災が起きて、全国の人たちから「ほら、絆っていいものでしょう?」「これからもこの絆を大切にね」という声が寄せられた。
~中略~
 被災者たちが、「もう「絆」という単語は見たくない、聞きたくない」と思うのも、当然と言えよう。
 また少し気になるのは、いまの若い人たちが「絆=よいもの」と思いすぎるあまり、何があってもそれを切ってはいけない、と思い込んでいるのではないか、ということだ。

若者のホンネ 平成生まれは何を考えているのか
香山リカ (著)
朝日新聞出版 (2012/12/13)
P182

IMG_0033 (Small).JPG文殊仙寺


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