「嫌消費」世代 [社会]
彼らにとっては、一〇万、二〇万円といったお金をいっぺんに使うなんて、ととても考えられないと言う。だからといってお金がないわけではなく、バイトをし続けている彼らは、かなりの貯金を持っているようだ。
「なぜ使わずに貯めるのか」ときくと、これから世の中もどうなるかわからない」「就職してもいつまで勤められるかわからない」と言う。
マーケッターの松田久一氏は、そういう若者たちを”「嫌消費」層”と名づけ、その行動パターンや心理を「「嫌消費」世代の研究」にまとめた。
松田氏は、若年層に限っては、たとえこの先、景気が回復して収入が増えたとしても、支出を増やすことはないだろう、と言う。
彼らは、収入のあるなしにかかわらず、消費そのものが「カッコ悪い」と考えているのだ。
若者のホンネ 平成生まれは何を考えているのか
香山リカ (著)
朝日新聞出版 (2012/12/13)
P140
タグ:香山リカ
コメント 0