指揮官は孤独だ [対人関係]
「指揮官は孤独だ」とパウエルは明言している。本章の土台となるのは、このシンプルな言葉だ。
話に耳を傾け、協力し合い、任務をゆだね、権限を与えた一日の終わり。それは、リーダーが重大な決断をきっぱり下すときだ、とパウエルは語っている。
正しい行動方針を出し、希望と確信をもち、正しい決断に感謝し、適材を選び、適切な基準をはっきり示し、判定基準を明確にするときだと。
言い換えれば、それは真のリーダーシップを示すときだ。
あなたの決断は多くの人びとから得た情報を反映しているかもしれないが、決断を下すのは”あなた”だ。そして、その決断がどんな結果を招こうと、結果を引き受けるのはあなただ。
パウエル―リーダーシップの法則
オーレン ハラーリ (著), Oren Harari (原著), 前田 和男 (翻訳)
ベストセラーズ (2002/05)
P309
太宗のように意見をずばずばいわすという方針をとっていても、時と共に部下はだんだんいわなくなるものである。
創業の危急のときはともかく、平和がつづき、毎日無事平穏となると、やはり人はそれになれる。すると、その平穏な状態を乱したくないから、相手を怒らせそうなこと、気分を悪くしそうなことなどは、反射的に避けてしまう。
「社長は孤独だ」などというが、こういう点では、帝王はもっともっと孤独であろう。
帝王学―「貞観政要」の読み方
山本 七平 (著)
日本経済新聞社 (2001/3/1)
P93
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