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中国2000年の環境破壊 [国際社会]

 2000年(平成12年)春、砂塵が北京を襲った。その北京市郊外を視察した朱首相は、かつての草原地帯が砂漠に変貌しているのを目の当たりにした。その光景に衝撃を受け、つい口から北京からの遷都という言葉が出てしまった。それほど中国の砂漠化は深刻な事態となっている。
 朱首相が驚愕したのは2000年であり、それ以降もさらに激しく黄砂は発生し続けている。被害は日本、韓国でも顕在化してきた。もう黄砂は春の風物詩などと言ってられなくなった。
 現在砂漠となっている黄河流域は、かつて森林の宝庫であった。その証拠が残されている。
1万2000㎞の万里の長城と8000体の人形が埋蔵されている兵馬俑坑である。
 紀元前、秦の始皇帝が建設した万里の長城のレンガと、皇帝陵の陶製の人形を焼いた木材量は膨大なものであった。あまりの膨大さに圧倒され、試算する気にもならない。この二つの世界遺産が制作されたという事実が、黄河流域は大変豊かな森林地帯であったことの証拠である。
 燃料のための森林伐採による砂漠化は少なくとも2000年以上の年季が入っている。
さらに近代になってからそれが一気に加速された。 

日本史の謎は「地形」で解ける
竹村 公太郎 (著)
PHP研究所 (2013/10/3)
P377

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