登りつめたらあとは下るしかない [人生]
日本は高齢社会で、人口も減って行く。これからはもう、購買力を増やすのは無理かもしれない。
それに、地球全体は大きいといっても、有限な人たちしか生きていない。
経済拡大が資本主義では大切だといっても、購買力のある人たちは、有限な人数しかいない。
適度なインフレーションが大事と考えたり、購買力の拡大がいつまでも続くと考えたりするほうに無理がある。
世の中の罠を見抜く数学
柳谷晃 (著)
セブン&アイ出版 (2013/3/1)
P99
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P73
登山とは、文字どおり、山の山頂をめざすことです。ルートは違っても、頂上は一つです。
しかし、考えてみると、登山という行為は、頂上をきわめただけで、完結するわけではありません。私たちは、めざす山頂に達すると、次は下りなければなりません。頂上をきわめた至福の時間に、永遠に留まってはいられないのですから。
登ったら下りる。つまり、非日常の世界から、日常の世界にもどるのです。これは、しごくあたり前のことです。登頂したあとは、麓(ふもと)をめざして下山するのです。
永遠につづく登山というものはありません。
P74
登ることについては熱中できても、下りること、下ることにはほとんど関心がない。それが私たちの普通の感覚です。
しかし、私はこの「下山」こそが、本当は登山のもっとも大事な局面であると思えてならないのです。
百歳人生を生きるヒント
五木 寛之 (著)
日本経済新聞出版社 (2017/12/21)
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