平和の国「日本」 [日本(人)]
征服による融合では、基本的に(住人注;征服者側のオスの遺伝子である)Y染色体DNAの方が多く流入するのです。
もし、渡来人が縄文時代から続いた在来社会を武力によって征服したのであれば、その時点でハプログループDは、著しく頻度を減少させたでしょう。
これだけの頻度でハプログループDが残っているのは、縄文・弥生移行期の状況が基本的には平和のうちに推移したと仮定しなければ説明ができません。
また日本では、その後の歴史のなかで、特定のハプログループが特に拡大することもなかったようで、そのあたりの事情の違いが大陸のハプログループ頻度との差を生み出しているのでしょう。大陸と日本に見られるY染色体DNAのハプログループ頻度の違いは、日本ではなく、大陸の方に原因がありそうです。
~中略~
また日本のY染色体DNAは、日本の歴史のなかで、その頻度を大きく変えるような激しい戦争や虐殺行為がなかったことを示しているようにも見えます。
もし、渡来人が縄文時代から続いた在来社会を武力によって征服したのであれば、その時点でハプログループDは、著しく頻度を減少させたでしょう。
これだけの頻度でハプログループDが残っているのは、縄文・弥生移行期の状況が基本的には平和のうちに推移したと仮定しなければ説明ができません。
また日本では、その後の歴史のなかで、特定のハプログループが特に拡大することもなかったようで、そのあたりの事情の違いが大陸のハプログループ頻度との差を生み出しているのでしょう。大陸と日本に見られるY染色体DNAのハプログループ頻度の違いは、日本ではなく、大陸の方に原因がありそうです。
~中略~
また日本のY染色体DNAは、日本の歴史のなかで、その頻度を大きく変えるような激しい戦争や虐殺行為がなかったことを示しているようにも見えます。
日本人になった祖先たち―DNAから解明するその多元的構造
篠田 謙一 (著)
日本放送出版協会 (2007/02)
P200
日本人になった祖先たち DNAから解明するその多元的構造 (NHKブックス)
- 作者: 篠田 謙一
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2007/02/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
タグ:篠田 謙一
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