日本人は太ることで、寿命を延ばしてきた [医療]
「コレステロール悪者説」を支えてきた二本柱は、どちらももうない。にもかかわらず、幽霊のような説が、いまだに信じられているのである。
何の根拠もない「コレステロール悪者説」だけが、一人歩きをしているのが現状なのだ。
それなのに、2010年、コレステロール低下薬の売り上げは、年間3000億円。約1000万人もの人が「コレステロールを下げるために」薬を飲んでいるのである。
今の「メタボリックシンドローム」の基準によれば、220㎎/dLを超えると、高いとされる。
一方、5万人を対象に、6年間行われた「日本脂質介入試験」はとても興味深い。この試験は、コレステロールと、狭心症や心筋梗塞などの関係を調べたものだ。
調査の結果、死亡率が最も少ないのは、男女とも、コレステロール値が240~260のグループだった。
ここから考えて、220という基準は、明らかにおかしい。
また、コレステロール値が高すぎても低すぎても死亡リスクは高まるが、低いほうがより死亡率が高まることも判明した。
コレステロール値が低いほど、ガンによる死亡が多くなり、160未満のグループでは280以上のグループの5倍にもなる。
高血圧はほっとくのが一番
松本 光正 (著)
講談社 (2014/4/22)
P104
P126
極端な肥満は別にして、太っていることは、むしろ健康にいいぐらいだ。ガンは痩せている人の方が圧倒的になりやすい。また、痩せている人のほうが、寿命も短い。
それは戦後の日本人を考えれば、すぐにわかる。~中略~
つまり、日本人は太ることで、寿命を延ばしてきたのだ。この事実は否定できない。
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