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善く戦う者は、人を致して人に致されず [処世]

 孫子曰く、凡そ先に戦地に処(お)りて敵を待つ者は(いつ)し、後れて戦地に処(お)りて戦いに趨(おもむ)く者は労す。
故に善く戦う者は、人を致して人に致されず。
 能く敵人をして自ら至らしむる者はこれを利すればなり。能く敵人をして至るを得ざらしむる者はこれを害すればなり。~後略

新訂 孫子
金谷 治 (翻訳)
岩波書店; 新訂版 (2000/4/14)
P75




伊勢神宮 外宮 (42) (Small).JPG伊勢神宮 外宮

P146
 所謂(いわゆる)古の善く兵を用うる者は、能く兵を用うる者は、能く敵人をして前後相い及ばず、衆寡相い恃(たの)まず、貴賤相い救わず、上下相い救わず、上下相い扶けず、卒離れて集まらず、兵合(がっ)して斉(ととの)わざらしむ。
利に合えば而(すなわ)ち動き、利に合わざれば而ち止まる。
~中略~
 むかしの戦争の上手な人というものは、敵軍に前軍と後軍との連絡ができないようにさせ、大部隊と小部隊とが助け合えないようにさせ、身分の高い者と低い者とが互いに救いあわず、上下の者が互いに助けあわないようにさせ、兵士たちが離散して集合せず、集合しても整わないようにさせた。〔こうして〕身分に有利な状況になれば行動を起こし、有利にならなければまたの機会を待ったのである。


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