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「飲みニケーション」は国際的にも存在する [国際社会]

議論をしているすべての内容を会議という限られた時間だけで消化することにも限界があります。そうなると、会議室の「外」に出ていくことが絶対的に必要になります。
 たとえば他国の交渉官とご飯を食べに行くとか、ちょっとバーに行って一杯か二杯お酒を飲む。ビールやワインを飲みながらの交渉は、国際交渉の現場では少しも珍しいことではありません。日本でいうところの「飲みニケーション」は、国際的にも存在するのです。
~中略~ いわば、翌日からの公式の交渉の展開が、前夜の「外」の場で、各国の顔役によって決められているわけです。
 ところが私の知る限り、そういう場に日本人はほとんど参加していません。何をしているかというと、議場の作業室にこもって、粛々と完成度の高い報告書作りにいそしんでいるのです。「霞が関に今日の会議のことを報告しなければ」と焦っているうちに、外では重要事項が決まりつつある。

交渉プロフェッショナル
島田 久仁彦
(著)
NHK出版 (2013/10/8)
P183


DSC_1664 (Small).JPG吉野ヶ里遺跡



従来のように酒を酌み交わす場で行なうのは近年難しくなっています。女性のみではなく、男性でも”飲みにケーション”を求めない傾向があり、”飲みにケーション”は、今や中高年者の幻想のようにも見えます。
受け身の人が増えており、職場でのコミュニケーションの維持に対しても、より積極的で具体的な会話のなかから、上司は部下の悩みや変調に気づいていく努力が必要な時代になっているのかもしれません。

精神科医はどのように話を聴くのか
藤本 修 (著)
平凡社 (2010/12/11)
P166





 人と打ち解けるのに時間がかかる日本人にとって、飲み会ほどその時間を縮めてくれる機会はない。そして、苦手な人や嫌いな人を、したたかに味方にするのに、これ以上のチャンスはない。
 また、基本的に日本人は、お酒が入ると警戒心も財布のひもも緩む「お人よし」なので、飲み会は口外してはいけない秘密情報を入手したり、いろいろな約束を取り付けたりするのに絶好の機会だ。
~中略~
 本当はランチや朝食でも同じように情報が入手できたり人脈が作れたりするようになればいいと思うが、今の日本人を見ていると、それにはまだ時間がかかると思う。
 だからこそ、組織で成し遂げたいことがあるなら絶対に出るべきだ。やりたいことがあるのに、情報も人脈も得られる場である飲み会に参加しないなんで、そんな選択肢はあり得ない。

頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法
田村耕太郎 (著)
朝日新聞出版 (2014/7/8)
P155






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