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「個性的、独創的」って世間は許すの? [処世]

なんとなく私ってものがあるような気がして、そして自分の考えることは人とは違って独自のものだっていうふうに、それが個性だとか思い込む。
ところが自分の考えることが人と違ってたら、そしてそれを突き詰めていったらどうなるかっていうと、「へん」になるんじゃないかってことですよ。
 なぜかっていうと、本当に独創的な人っていうのは、他の人の目から見ると、やってることがわからないからですよ。素っ裸になって電車に乗ったり、服を着たまま温泉に入るとかね、その人独自の世界をつくっていても、周囲がそれを理解できなければ「へんな人だ」っていうことになる。
~中略~
感情だって同じですよね。たとえば葬式で大笑いしてはしゃぎまわる。こうした万人が共感できない、いわゆる個性的な感情は、世間では許されませんよね。
もしだれかが自分だけの怒りで何かしたら大変なことになります。そんなことはわかり切ったことです。
ある程度生きてくればわかります。一般的にいわれている個性とか独創なんて、そんなものです。まわりで「個性的」「独創的」などと騒いでいるほど、現実は、個性や独創性を求めていないことのほうが多いんじゃないかと、疑ってかかったほうが無難ですね。
(住人注;養老孟司)

自分を生ききる -日本のがん治療と死生観
中川恵一 (著), 養老孟司 (著)
小学館 (2005/8/10)
P125


自分を生ききる: 日本のがん治療と死生観

自分を生ききる: 日本のがん治療と死生観

  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2005/07/15
  • メディア: 単行本

 





おかげ横丁 (9).JPGおかげ横丁


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