老子 [雑学]
老子は道と徳をたいせつにした。その学説はおのれを隠し無名でいることを要務とする。
周の都に長らくいたが、周の国力が衰えたと見、やがて立ち去って関まで来た。関令尹喜(いんき)が言った。
「あなたはこれから隠者になられるのでしょう。わたしのために無理とは思いますが書物をかいてください」。
そのとき老子ははじめて上下二篇の書をあらわし、道と徳の意義をのべること五千余字。そして立ち去り、どこで死んだかを知るものはない。
~中略~
老子は百六十歳あまりまで生き、二百余歳だったともいうが、道の修行をつんで寿命をのばしたのだということだ。
老子・韓非列伝 第三
史記列伝1
小川環樹 今鷹真 福島吉彦 訳
岩波書店 (1975/6/16)
P25
2015-06-05 07:23
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