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偉人は自分勝手だが、好かれる。 [処世]

 結局、鳥居元忠、内藤家長(住人注;忠義な三河武士)といった家康の犠牲になった人々というのは、まともな人々であった。史書のなかに、何千、何万という人の人生を見て思うが、偉くなる人物は、おのれの勝手がつよく、人のことなど、眼中にない。名前の出る人というのは、どこか自分勝手である。
それがふつうであって、むしろ周りにいた人たちのほうが人間的には優れている場合が多い。
しかし、史上の偉人のすごみは、それほど自分勝手な男でも、ついていこうと、他人に思わせる何かがある。
家康がもっていたのは、まさに、その才能であり、鳥居も内藤も、家康の魅力にしたがっていた。

殿様の通信簿
磯田 道史 (著)
朝日新聞社 (2006/06)
P205


DSC_1758 (Small).JPG吉野ヶ里遺跡





タグ:磯田 道史
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