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今の医者が気に入らないからセカンドオピニオン [医療]


 私は「専門家」と目されている立場上、セカンドオピニオンなるものを求められることが多い。とはいえ、実際に来る患者や家族の圧倒的多くは、いまの担当医、もしくはそれまでの経過に不満で、ただ不平不満を延々と並べ立てられるばかりである。
他の医者の悪口を(間違いなくあることないこと)聞かされるのは苦痛きわまりないが、それでもまあ患者さんのためになるのならよしとしよう。
 しかし、問題なのは、「で、結局、何が知りたいの?」と聞いても、全く要領をえないことが多いことである。
「ご不満はわかりましたが、相当の先生からそれについてどうお聞きになりましたか?」
「聞いていません」
 こっちは今の担当医の代理人じゃないんだから、どんなつもりでそういう治療を行ったとか、方針になったとか、当て推量で説明しろと言われても無理だよ。まずは担当医によく説明を聞いて、その上での不審であったり、疑問でしょうが。なんいもならないよ、これじゃ。

偽善の医療
里見 清一(著)
新潮社 (2009/03)
P21


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P23
「正しい」セカンドオピニオン志向の患者が来られたとしよう。
今の担当医は、「手術をしろ、それで治る確率は三〇パーセント」と言ったとする。
私の判断では、手術で治る可能性はせいぜい一〇パーセント、手術しない治療法がベターと思われる。さてこの場合、患者さんはどちらを選ぶのか?というより、どういう風に選ぶのだ?
私は、方法は三つしかないと思う。
一、権威に頼る。たとえば公立のがんセンターだから、たとえば国立大学病院だから、それだけで正しいと思う。
二、自分が「こう言ってほしい」ことを言ってくれる方を信用する。
三、言い方の優しい方、印象の良い方を信用する。

P30
多くの場合セカンドオピニオンは、「いまの先生の方針で間違いない」ということになる。その場合、本当は数秒で話が終るはずなのだが、そうはいかないことも
多い。マスコミでは、「そういう場合は安心して担当医のもとで治療を受けられる」とか書かれていることが多いが、実際そう言われて喜んでくださる患者さんにお会いすると心底ほっとするくらい稀である。
 実際には、「なんでそうなる。もっとましな方法はないのか、折角ここまで出てきたのに」とがっかりすることしきりの患者さんが非常に多い。もっと悪いのは、何の根拠もなく「おたくならばもっといい方法があるはずだ」と患者を説得してやって来た家族や取り巻きが、あたかも顔を潰されたごとく激昂することがある。
~中略~
 新聞記者も少しは現場を見て書いてくれ。あんたらが変に焚きつけるから家族が妙な誤解をして、渋る患者を引っ張り出すことになるのだよ。聞けばこの患者は本来今日から治療が開始されるはず(住人注;後手に回ったかもしれない)だったそうではないか。


タグ:里見 清一
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