おいしいものを食べて、だれが怒りましょうか [養生]
口から入る栄養の重要性を、もういっぺんわれわれは、よく考えてみなければなりません。
お料理を見て、おいしそうだなと思うとだれでもよだれがでてきます。消化器の中にも、消化液がでてくるわけです。それが香りゆたかで、味わっておいしいと、消化力をより高めて、精神的にも、ほのぼのとした気持ちになります。
おいしいものを食べて、だれが怒りましょうか。みんな、気分がよくなります。自律神経の調節が、リズミカルに行われている証拠です。そこには緊張がありません。穏やかな、精神の安定ができます。さらに自律神経の調整は、ホルモンの分泌に役立ちます。
それが、病に打ち勝つ力となり、免疫機構にまで影響する、ということもわかってきています。口から食べれば、同じ栄養素であっても、病人の回復力に大きなプラスがあるわけです。
ですからどうしても、経口的に食べていただきたいのです。
患者本位の病院改革
新村 明(著),藤田 真一(著)
朝日新聞社 (1990/06)
P27
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