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福島の人々の被ばくの量は、幸いなことにかなり低い [社会]

早野 福島原発の事故の規模にたいして、福島の人々の内部被ばくや外部被ばくの量は、幸いなことにかなり低い。原爆、チェリノブイリの事故、それから1960年代の核実験による放射性降下物からの汚染、さらに自然被ばくの量が多い地域の放射線量など、さまざまなデータと比較しても、これは明らかです。現在、福島の方々が住んでいるところの線量はきわめて低い。
 そういう結果を踏まえて、次世代、つまり生まれてくるこどもに悪影響が及ぶなどということは絶対ない、と私は自信を持って判断しています。それはみなさん、安心していいと思います。
 今、外部被ばく量は追加分として年間1ミリシーベルト以下、というのが目標になっていますが、世界的に見れば、それをはるかに超えるところに普通に暮らして、普通に子どもを産んで育てている人の数というのは、とても多いんです。
 インドのケララ州やイランのラムサールは、もともと自然放射線量の高い地域として知られていますが、福島の居住区域のレベルは、それらと比較しても低く、アメリカのコロラドなどに住んだ場合の平均被ばく量よりも低くなるというレベルです。
 もちろん放射線のことがまったくなくても、さまざまな異常出産というのはあるわけですが、それが福島のこの状況によって特別に増えるというようなことは、私には考えられないし、その心配をする必要はないと断言できます。
事実、ごく最近の調査で、事故後に福島県内で生まれた赤ちゃんの先天異常の発症率が、全国の赤ちゃんと比べてほぼ同じだったということを、厚生労働省が発表しました。

知ろうとすること。
早野 龍五 (著), 糸井 重里 (著)

新潮社 (2014/9/27)
P101


DSC_2455 (Small).JPGむらかみ牧場 (タカトシ牧場)

P107
早野 前略~
 さきほども言いましたように、やっぱり放射線に関しては「量」の問題を踏まえなくてはいけない。放射線は、健康に関して無害なわけではない。ただ、デマとか間違った情報というのは、福島ではありえないような高い線量のケースを引き合いに出していて、それをあたかも福島で起こりうるかのように言ってるんです。
br>それは、2011年の早い段階では、仕方がないケースもあったかもしれない。それは、ぼくは否定しません。
 だけれども、ここまでの時間が過ぎて、これだけのデータが出そろって、線量の低さも非常に明確にわかってきた。この今の段階で、そういう話をするのは、ありえないし、あってはならないと思う。



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