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常に内部被ばくしている [雑学]

早野 すべての地上のカリウムの中には、ちょっとだけカリウム40というものが常に混ざってます。割合でいうと、地球上に存在するカリウムの中に0.0117%、放射性同位体であるカリウム40というのが必ず入ってる。それはもう土の中にもあるし、海水の中にもあるし、植物の中にもあるし、人間の中にもある。
それは地球が生まれたときからあるんです。カリウム40というのは、半減期が13億年ぐらいなんですね。
~中略~
早野 そう。たとえば、植物の中にあるものを動物が食べて、それを人間が食べて、排泄によって出して、って、もうぐるぐる回りながら、ずっと存在しているわけです。
 さきほども言いましたが、生き物は体内のカリウムの濃度を一定に保っています。
どんな植物、どんな動物、どんな人間も、体内のカリウム量というのは、1年を通じてほぼ一定です。そして、その中に必ず放射性のカリウム40が一定の割合で入っていて、それが人間の大人であれば、大体4000ベクレルぐらいあります。
糸井 つまり、人間の大人は、体内に4000ベクレルの放射性物質をいつも持っているということですか。
早野 そうです。4000ベクレルってことは、今この瞬間、体の中に毎秒4000個ずつカリウム40が壊れているわけですね。で、壊れる時に放出する、放射線のβ線やγ線が、ある意味体を傷つけてるわけです。だから、食品なんかの放射線量を考えるときに「1ベクレルでも危ない!」というのは、ちょっとおかしな考え方なんです。
我々は体内のカリウム40から、常に4000ベクレルずつ影響を受けていて、この数値は、我々の努力で減らしたり増やしたりすることはできないんです。
糸井 つまり、カリウム40によって、常に内部被ばくするっていう前提で人体も他の生き物もできているわけですか。

早野 そういうことになりますね。

知ろうとすること。
早野 龍五 (著), 糸井 重里 (著)
新潮社 (2014/9/27)
P128








DSC_2458 (Small).JPGむらかみ牧場 (タカトシ牧場)


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