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チョーキング [言葉]


 極度のプレッシャーや不安に対処しきれなくて、パフォーマンスが悲劇的に悪くなる―
こうした状態を「チョーキング」と呼びます。
「チョーク」とは「息がつまる」「窒息させる」という意味。文字通り、パフォーマンスの途中で窒息してしまったかのように、身体が動かなくなる状態がチョーキングです。
ゴルフでは「イップス」と呼ばれることが多いですが、スポーツ心理学ではチョーキングと表現します。
 チョーキングが起こりやすいのは、自分自身や周囲の期待が高いときです。
「どうぢても勝ちたい。勝たなければいけない」「勝たなければ意味がない」「見る人を感動させるような最高のパフォーマンスをしたい」・・・・・。
 過度に思うと、そういう状態に陥ります。また、自分のパフォーマンスに疑いがあるときにも生じることがあります。


ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」
荒木 香織 (著)
講談社 (2016/2/19)
P124


ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」 (講談社+α新書)

ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」 (講談社+α新書)

  • 作者: 荒木香織
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/02/26
  • メディア: Kindle版

 



DSC_2610 (Small).JPG鰐淵寺

P126
 チョーキングは、何の前触れもなく突然襲ってきますから、試合中に修正することは不可能、ないしは困難です。そこで、チョーキングは起こるものだと想定して、日ごろから準備をしておくことが必要となります。
 その方法として、以下のものが考えられます。
・プレッシャーを受け入れる
・プレッシャーのなかで意思決定をする経験を積む
・不安のレベルを下げる方法を身につける
~中略~
 金メダルを期待されていることを「重荷」ととらえてしまえば、苦しくなってチョーキングに陥りかねない。けれども、
「期待されているということは、自分に可能性があるからなんだ」
 と考えることができれば、それはエネルギーになります。
 つぎに「プレッシャーのなかで意思決定をする経験を積む」。これは、トレーニングのなかで試合を想定してパフォーマンスをするということです。考えうる状況を設置して、そのなかでつねに冷静にふるまえるよう、訓練をするわけです。~中略~
「不安のレベルを下げる方法」にはまず、「呼吸法」が挙げられます。一回、または二~三回、ゆっくりと深い息をしましょう。大切なのは、「落ち着くために深呼吸するのだ」と意識してすること。無意識にするのとでは効果が違ってきます。
 もうひとつの方法は「注意や集中を自分の内から外へ変える」ことです。
 たとえば、ラグビーでボールを落としやすい選手は、「落とさないように、落とさないように」と考えてばかりいます。
でも、以前にも述べましたが、人間は、自分の考えていることが行動に出ます。「落としたらダメだ」と考えるから落としてしまうのです。
「落としたらダメだ」
 そう思うから、「ダメだ」と思うことに集中してしまう。そうではなくて、「落とさないためには何をすればいいのか」を考えるのです。


ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」 (講談社+α新書)

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  • 作者: 荒木香織
  • 出版社/メーカー: 講談社
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