認められたい [ものの見方、考え方]
現代の私たちにとって最も切実なテーマは”承認欲”―「認められたい(認めてほしい)」という欲求です。これは人間だけにある欲求で、動物にはないのだそうです。
承認欲は、子どもの頃は「親に愛されたい」という素朴な欲求として現れます。成長すると、「ほめられたい」とか「優等生でいたい」「人気者になりたい」といった自意識に育ちます。大人になれば、「人に尊敬されるような仕事や地位を」「スキルを磨いてキャリアアップを」といった上昇欲や「自分は他人より優れている」という優越感やプライド、逆に「自分はダメな人間だ」といった負い目や劣等感にもなります。
反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
草薙龍瞬 (著)
KADOKAWA/中経出版 (2015/7/31)
P29
P31
「この反応の理由は承認欲だ」と理解しないと、つい反応して、人の目を気にして、嫉妬に駆られ、較べたり、競争したりして、舞い上がったり、落ち込んだりと、動揺しまくりの人生を繰り返すことになります。
「ある」ものは「ある」と、まず理解することが、一番正しい心がけなのです。
「わたしには承認欲があるのだ」と、素直に受け入れていまう。不思議なことに、それだけで、あれほどの不満―それまでの憤懣(ふんまん)、物足りなさ、さみしさ―が収まっていくことがあります。承認欲という、それまでの「心の渇きの正体」がわかるだけで、その不満状態から抜けてしまうのです。
承認欲という「反応の原因がわかれば、ずいぶんラクになります。
P32
悩みの理由がわからないと、苦悩はいつまでも続きます。逆に、悩みの理由を正しく理解できると、「悩み」は「解決できる問題」―希望―に変わります。
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