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こどもが子供を産む時代 [日本(人)]

 いつから妊娠やお産に対して軽視されるような風潮が出てきたのだろうか?
おそらく核家族化が指摘されてからのことで、妊娠を祝って、妊婦と共に、妊娠の経過を見守る両親が身近にいなくなったことと無関係ではないだろう。
その結果、無事に出産を終えても、育児放棄(ニグレクト)や親による虐待が多くなってきているのだろう。

空海に出会った精神科医: その生き方・死に方に現代を問う
保坂 隆 (著)
大法輪閣 (2017/1/11)
P28

 

DSC_3272 (Small).JPG海峡花火大会

P29
平成17年に結婚した人と離婚した人の割合は1対0.3だった。この割合が今後も変わらないと仮定すると、結婚した人の約30%が離婚することになる。
 同様の計算法で過去にさかのぼると、昭和40年に離婚した人の割合は約7%であり、以降、確実に上昇が続いている。約4.5倍に増えたことになる。また、恋愛結婚の離婚率は40%と高いのに対し、お見合い結婚ではたったの10%に止まっている。
恋愛で一気に盛り上がり結婚したものの、熱が冷めると離婚する、ということだが、いかにも現代の軽薄さを象徴している数字である。
しかも、日本の既婚者えでは、4組に1組が「できちゃった結婚」であるとも言われている。特に、20歳未満の既婚者では、80%以上が、子供ができてから結婚している。
若者の「できちゃった結婚」の場合、彼らの多くは結婚とか親になるという気持ちの準備ができていないことが容易に想像でき、責任感も著しく欠けている場合が多いのではないかと思われる。
そのような若い未熟な母親が、小さな子供を連れて別の男性と同居するか結婚すると、その男性にとって、その連れ子に対して愛情が沸かないか、沸いても育て方がわからず「仕付けのつもりで」虐待に及ぶことが考えられる。

P32
現代の核家族の中では、若い母親が誰にも相談もできず、またサポートも得られないまま育児をすることが多いようだ。
その育児のずっと手前には、「望まない妊娠」「や「できちゃった婚」などがある場合もある。
 そんな育児状況で、母親のイライラした気持ちが子供に向かえば、それが虐待になるだろうし、簡単に離婚し再婚した場合も、継父(ままちち)がイライラしだし、その怒りはまず妻に向けられ、次には子供に向けられ、結局、虐待がある環境を生み出してしまう。このような時、多くの場合、母は「学習性無力症」となり、継父の子供への虐待に対して、無関心を装う。

P59
 悪化の一途をたどるニューヨークの治安の回復と凶悪犯罪の撲滅を公約に掲げて、1994年にジュリアーノ・ニューヨーク市長が誕生した。
市長は「割れ窓理論」に基づく徹底した取り締まり、具体的には街中の落書きやゴミの不法投棄などを放置せず、駐車違反や騒音を出すなどのようなごく些細な軽犯罪なども罰則を引き上げ、警察官の大量増員などで法的に厳格に対処するなどを行なった。
 結果的には、少年犯罪も凶悪犯罪も46%減少した。内訳は、5年間で殺人が67.5%、強盗が54.2%、婦女暴行が27.4%減少し、ニューヨーク市の治安は一挙に回復したという。(國米欣明「決定版 その子育ては科学的に間違っています」河出書房新社 2010)。  そのジュリアーノ市長の政策は、「ゼロ・トレランス政策」と呼ばれるようになった。
1970年代から深刻化した学級崩壊(学校構内での絨の持込みや発砲事件、薬物汚染、飲酒、暴力、いじめ、など)への対策として、1997年にはクリントン大統領が全米に呼びかけた。 教育現場へのゼロ・トレランスの導入の意味は、これが教育的配慮ではなく、法律的措置を伴っていたことであり、さまざまな問題を秘めてはいるが、結果的には、学級崩壊は沈静化したのである。
 一方、日本では1970年代終盤から1980年代にかけて、中学校や高校で「校内暴力」が深刻になり、95年以降には小学校でも深刻な暴力的な問題は発生するようになってきた。
このような校内暴力に対して、たとえば学園ドラマの代表格である「3年B組金八先生」が1979年から2011年まで大ヒットし、人間味あふれる教師による熱い教育的配慮こそ、若者を育てるのには欠かせないという文化ができあがっていった。
 1970年終盤から1980年にかけて「切れやすい子供たち」として校内暴力に参加していた彼らも、2000年くらいから親になり、モンスター・ペアレンツとして、学校に乗り込んでくるのである。
 そして新たな犠牲者、たとえば教師がうつ病になり長期にわたっての病気療養、という個人へのトラウマだけでなく、社会資源の損失に繋がっているのである。


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