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アラ [雑学]

  それら(住人注;揖夜神社の境内のすみの摂社や末社)のなかに、「荒神社」という標柱の出た石のホコラがあった。
荒神社(こうじんしゃ)でなく、荒神社(あらじんじゃ)とふりがなが振られていることがおもしろかった。
 アラという呼称は日本の古い姓氏にも多い。安良(あら)という文字をあてたりする。
太田亮博士は荒氏は「任那(みまな)帰化族なるべし」などと推量されているが、おそらく南朝鮮の伽耶(かや)地方を故郷とする氏族なのであろう。
古代、朝鮮半島の全体もしくは一部を、カラ(韓)、カヤ(伽耶)、アヤ(漢)、アラなどと呼んだ。とすればこの「荒(あら)神社も、韓神をまつるホコラなのかもしれず、すくなくともそんな想像を刺激してくれる。

街道をゆく (7)
司馬 遼太郎(著)
朝日新聞社 (1979/01)
P272

 

DSC_3711 (Small).JPG豊前坊高住神社


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