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宗教と経済 [雑学]

バローとマッキナリーという二人の研究者が2、国際比較データを用いて、国による各宗派の比率の差や宗教的な価値観の差が経済成長に与える影響を分析している。
この結果によれば、天国や地獄といった死後の世界の存在を信じる人の比率が高い国ほど経済成長率が高い一方、境界に熱心に行く人の比率が高い国ほど経済成長率が低いという。
つまり、宗教的な価値観が人々の行動に影響を与え、生産性に影響している可能性があるのだ。
 天国や地獄を信じる人は、天国に行くことを目指してまじめに仕事をするのだろうか。あるいは、天国での生活を信じているので時間割引率が低く、将来のことをよく考えて行動している結果、貯蓄も投資も増えて、経済成長率も高くなるのかもしれない。
 それでは、協会に行くような熱心な信者が多いと、なぜ経済成長率が低くなってしまうのだろう。バロー教授らは、教会に行く人の割合が高いということは、それ自体は生産的な活動をしない宗教サービスに資源がより投入されることが反映されているのではないか、と推測している。

競争と公平感―市場経済の本当のメリット
大竹 文雄 (著)
中央公論新社 (2010/3/1)
P118


タグ:大竹 文雄
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